第51回気象予報士試験 実技1 問3

第51回気象予報士試験 実技1 問3(1)

① 前3時間降水量

低気圧Aに関連した雨量なので、だいたい赤丸で囲んだ辺りが対象になります。
九州東部や四国付近の降水域は含みません。

あとは、色を読み取るだけなので簡単です。

メソモデル 黄色なので『50mm』

全球モデル 緑色だから『40mm』

解析雨量 オレンジ色だから『80mm』

② 低気圧からの距離

まず、この時間の低気圧中心位置を推測します。

図6と図7の低気圧Aの位置の中間が、1日0時の位置と推測すると、長崎の西海上になりますね。

メソモデルの図の風の循環から低気圧の中心位置を推測すると、長崎の西海上で、上図と矛盾しませんから、ここを低気圧中心として推敲を進めます。


低気圧中心から最大値までの距離は、200km以上であり遠い。

解析雨量の降水域形状から低気圧中心位置を推測すると、メソモデルとほぼ同位置ですから、間違いありません。


低気圧中心から最大値までの距離は、100km弱で、かなり近いです。

問題は、
・最大値が存在する場所の違いを述べよ
・低気圧の中心からの距離に着目して
・30字程度で

低気圧の中心からの距離は、『遠い』と『近い』でしょう。
30字なので、200km以上とか100km以下とか、具体的な距離を書く余裕はないと思います。

必要な要素は
『メソモデル』『解析雨量』『低気圧中心』『最大値』『距離』『遠い(近い)』
これだけで21字ですから、助詞などを入れると、ほぼいっぱいでしょう。

文章にしてみましょう。

『低気圧中心から最大値までの距離はメソモデルでは解析雨量より遠い。』(32字)
2文字多いのが気になるかな。

これ以上削減すると、日本語として崩れてしまいそうですが、やってみましょうか。
『メソモデルの最大値は解析雨量よりも低気圧中心から遠い。』(27字)

2文字多いけど、上の文章を、私の解答にします。

模範解答は
『解析雨量の最大値のほうが低気圧の中心に近いところにある。』(28字)

ありゃりゃ、文字数が多い『メソモデル』をカットしているぞ。
まぁ、意味が通ればどちらでも良いでしょう。

③ 降水域の広がりと強度変化

5mm以上の領域を赤い線で示しました。

左と右を比較してみると変化は明らかです。
・降水域は広くなる
・降水強度は強まる

これを20字で
『降水域は広くなり、降水強度は強まる。』(18字)
なんのひねりもないけど、これでどうでしょうか。

模範解答は
『降水域は広がり、強度は強くなる。』(16字)

まぁ、これはこれで良いでしょうね。
一言一句同じ表現が出来るわけじゃないですから。

第51回気象予報士試験 実技1 問3(2)

わかりにくいので、5mm以上の降水域を赤く塗ってみました。

問題は、
・降水域の広がり
・強度の変化
・25字で

赤い線をみると
・降水域は北東方部に伸びる
・強度は変わらない

これを25字で表現するとこうなります。
『降水域は北東方向に伸び、降水強度は変化しない。』(23字)

模範解答は
『北西部で広がり南東部では狭まるが、強度は変わらない。』(25字)

ありゃりゃ、こりゃダメだわ。
低気圧Aの降水が、対馬付近で広がっていることに着目しなければいけないようですね。
それは納得するとしても、『南東部で狭まる』って表現は、ちょっと同意しにくいなぁ。

第51回気象予報士試験 実技1 問3(3)

① 線状の強雨域

この問題は、難しいです。

考え方を示しますが、線の幅がどうなるかは、個人の感性によって変わると思います。
私は、©は正解の範囲に入りませんでした。

(a)『80mm』と(b)『20mm』は色を見るだけなので簡単ですね。(上図参照)

(c)と(d)の幅は、上の図のように、線状の強雨域と思しきところの幅を測って、北緯32°~34°間が220kmであることを利用して、計算で幅を求めます。

模範解答では、(c)『20km』、(d)『80km』としていますが、私は、(c)が40kmに思えて仕方ありません。

実戦だったら、確実にポイントを落としています。

② 予想の違いの要因

・力学過程
・空間分解能
・上昇流
・書き出し『メソモデルでは、』
・書き出しを含めて全55字で

メソモデルの予想が全球モデルよりも実況に近い理由を求めています。

これは、チョー難しいです。
私は、参考になるような例文を書けませんでした。

  こりゃ、おっさんには無理だ。
.
一応、解説は書くけど、ほぼ、模範解答の説明になってしまいますな。
あとは、自分で考えてくだされ。

・力学過程
全球モデルでは、静力学平衡の近似を採用しているのに対して、メソモデルでは非静力学過程を採用して、鉛直方向の加速度を取り入れています。

・空間分解能
全球モデルは水平格子(メッシュ)が20km間隔と粗いので、高い山や深い谷が平滑化されますが、メソモデルでは5kmと細かくなっているので、詳細な地形が反映されます。

・上昇流
メソモデルの非静力学モデルでは、鉛直方向の加速度も考慮するので積雲対流のような上昇流を表現しやすくなっています。

と、まぁ、このようなことを、54字にまとめればよいのですが、ちょっとわたしには無理でした。

わたしの知識は、気象庁サイトの『数値予報モデルの種類』程度の深さしかありませんでした。
ここには、非静力学過程の採用など書かれていませんから、予報士受験知識としては不足です。

もっと深いこちらの『数値予報研修テキスト』の第4章の内容を理解しておく必要がありそうです。

これも実戦だったら、確実にポイントを落としています。
配点をみると、おそらく5点のビッグ問題なので、これを落とすのはキツイですな。

解答文については、下記、模範解答を参照して下さい。

模範解答

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