第51回気象予報士試験 実技2 問2

第51回気象予報士試験 実技2 問2(1)

①低気圧中心位置と気圧低下

5日9時の位置と中心気圧の解析
北緯『32°』は問題ないと思いますが、東経139°は微妙ですね。

わたしの手元のプリントを実測すると、130°~140°の長さが27mm、130°ラインから低気圧までが23mmでした。
計算すると23/27=0.852なので、138.5°になります。

解答は1°刻みの整数の指定なので『139°』にしました。
ところが、模範解答は『138°』なんですよね。
おそらく139°でも正解扱いになると思いますが、保証はありません。

中心気圧は、1016hPaの1本内側なので、1012hPaです。

5日21の位置と中心気圧の解析
こちらh北緯『34°』と、東経は『144°』で問題なく読み取れました。

中心気圧は、1008hPaから2本内側なので1000hPaです。

解答は、
5日9時:北緯32° 東経138°(北上大の答えは139°)
5日21時:北緯34° 東経144°

中心気圧降下量
4日21時~5日9時:1016~1012=4hPa
5日9時~5日21時:1012~1000=12hPa

まさか、ここで-4hPaとか、マイナス記号を書いた人はいないでしょうね。
気圧降下量が-4hPa では、4hPa増えたことになるので、完全に誤りです。

②トラフ位置解析

参考図はこれ

何を参考にするかと言うと、トラフの範囲です。
5340m~5520mの範囲でトラフの解析をしていますね。
また、正渦度極大点(+190)付近を通ることも確認しておきましょう。

トラフの範囲が分かったので、投稿度線の曲率と2つの正渦度極大点を目安にして滑らかに結べば解答図になります。

. 
トラフの解析では、正渦度極大点が与えられているときには、
それをよく観察してくださいね。
.
これは比較的簡単だったね。
配点がよく分からないけど、サービス問題だわ。

③低気圧の発達の速さ

気圧の降下量は、5日9時までの前半が4hPa と僅かだが、後半は12hPaと降下量が大きい。

トラフとの位置関係は、アニメgifにしてみました。
(かえって分かりにくいかな)

要点をまとめるとこんなところですね。

・5日9時までは中心気圧の降下量は少ない(発達は穏やか)
・5日9時以降は中心気圧の降下量が大きい(発達が速い)
・5日9時までは500hPaのトラフと低気圧中心との距離が遠い
・5日9時以降は500hPaのトラフが低気圧中心の西側に接近する
・上記の結果として、5月9日以降は低気圧が急速に発達する

これを55字で表現するとこうなりました。
『5日9時までは中心気圧の降下量が小さいが、その後500hPaのトラフが低気圧中心の西側に接近して気圧降下量が大きくなり、急速に発達する。』(68字)

ありゃりゃ、ちょっと字数が多すぎますね。
それでは、削減してこうしました。
『5日9時までは中心気圧降下量が小さいが、その後トラフが低気圧の西側に接近して気圧降下量が大きく急速に発達する。』(55字)

模範解答はこうです。
『5日9時まではトラフとの距離が遠く、発達は穏やかだが、5月9日以降はトラフの接近に伴い急速に発達する。』(51字)

なるほど、『中心気圧降下量が小さい』を『発達は穏やか』と短縮したんだな。
『5月9日以降は』を『その後』としたのは、わたしの方がGoodだな。

これだけの文字数を全く同じに表現できるはずがないので、表現したい内容同じだし、意味も通るのでこれで良いのではないでしょうか。

④強風軸解析

500hPa面の強風軸の解析とくれば、渦度ゼロ線を参照します。

5日21時の解析図がこちら。

青い矢印の線が、強風軸だろうと推定される渦度ゼロ線です。
まず確認しておくことは、低気圧中心の位置は強風軸の『北側』ですね。

さて、この線を挟んで、5520mと5460mの2本の等高度線がありますが、どちらに近いか?
指定されている関東の南東海上付近では、ちょうど真中付近を矢印が通っています。

12時間前の5日9時の様子を見てみましょう。

この図では、5520mと一致していますね。

ということは、強風軸は『5520m』の等高度線に沿って流れていると見るべきのようです。

⑤閉塞過程

与えられた条件として、図4を見てみましょう。

前線解析の目安として、『等相当温位線集中帯の南縁付近』が第一優先ですが、それが与えられていない場合は、等温線集中帯の南縁付近に注目します。

寒冷前線は、『6℃』の等温線に沿うものと判断できます。
上昇流域と下降流域の境界なので、寒冷前線の状況と矛盾しませんから、まず間違いないでしょう。

温暖前線は、低気圧中心から東に走る3℃の等温線が合致します。

閉塞過程に入った温帯低気圧の閉塞点付近を強風軸が通リます。

強風軸と寒冷前線を延長すると、紫の円で示した辺りで温暖前線で一致しますから、この点を閉塞点と見ることが出来ます。

『北緯34°』『東経148°』としました。
模範解答では『北緯33°』になっていますが、許容範囲だと思います。
これで減点されたら仕方ありませんね。

念のために、地上天気図で確認をしておきます。

温暖前線は、等圧線の湾曲部と一致しているのでこれで良いでしょう。
(厳密に見るともう少し南にずれるのかなぁ。そしたら北緯33°になるかなぁ?)

寒冷前線は、降水域と概ね一致しており降水極大域を通っているのでまちがいありません。

第51回気象予報士試験 実技2 問2(2)

①低気圧の中心位置と気圧

5日9時の地上天気図を見てみましょう。

問題の低気圧は島根沖にありますから、このL思いますの字の中央の緯度、軽度を読み取れば良いのです。

ここの北緯と東経は、あまり悩まずに読み取れました。
『北緯36°』『東経133°』ですね。

この点の気圧を読み取るのですが、1016hPaと1012hPaの中央に単純に1014hPaのラインを想定すると、上図のグリーンのラインになります。

しかし、山陰沖のLが低気圧であることを考慮するとこんなラインになるかもしれません。

何の情報もない想像ですが、こんな気圧配置の可能性もあるということです。

通常なら1016hPaと解答するところですが、2hPa単位と指定されているので『1014hPa』が妥当だと思います。
センターの模範解答では『1016hPa』も正解にしています。

②相当温位分布の特徴

こんな分布をどう表現すかですね。

低気圧周辺は高相当温位で囲まれています。
その結果、低気圧中心は相当温位が高い領域ですね
等相当温位線が北に凸の形になっています。

こんなところでしょうか。
ポイントは、低気圧付近の相当温位が高いことかと思います。

25字ですから、あまり込み入ったことは書けません。
『相当温位が高い領域が低気圧中心を取り囲んでいる。』(24字)

模範解答は
『低気圧の中心付近は相当温位が相対的に高い。』(21字)

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北上大さんの表現はあまりうまくないわね。
でも、試験場でこのくらい書けたら良いほうだけど。
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皆さんも頑張ってください。

模範解答

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