第52回気象予報士試験 実技1 問1

第52回気象予報士試験 実技1 問1(1)

これは典型的な穴埋め問題ですね。
図1には、2つの台風が記載されているので取り違えないでくださいね。

からまでは、知多半島付近にいる台風の問題ですから、左側の表を読み取ります。

ここまでは、ほとんど説明不要ですね。
の『ELSEWHERE』は、直訳すれば『他の地域』ですが、の北東側の反対なので『南西』側になります。

は台風の大きさ、は台風の強さの階級の問題ですね。
台風の大きさは、風速15m以上の強風域が半径500km以上なら『大型』で、半径800km以上なら『超大型』です。
台風の大きさの判断では『風速15m/s以上の半径が非対称の場合は、その平均値をとる』(気象庁:気圧配置 台風に関する用語)と定めています。

は知多半島付近の台風ではなく、南鳥島付近の台風なので右側の表を見ます。
風速15m以上の強風域は、ここでは30KTと読み替えて良いでしょう。
(15m/sは、計算すると29.2KTです)

すると、北東側240海里、南西側180海里と書かれており非対称ですね。

ここでは、まず半径が大きい方の240海里を調べます。
1海里は1.852kmですが、計算が面倒なので、2kmとして概算してみましょう。
すると、240海里≒480kmとなり、半径500km未満であることが分かります。

大きい方の半径が500km未満ですから、小さい方の半径を計算する必要はありませんね。

ですから、⑧は『大型』でもないし『超大型』でもないので、適切な語句がないので『なし』となります。

台風の強さの階級は語呂合わせ呪文『台風はいいな強いので散々な目に』で覚えておきましょうね。
中心付近の最大風速は65KTです。では、m/sではいくらになるでしょうか。
1ノットは『海里は一箱に詰めて、ヨットで来いよ』で、0.514m/sですね。

65KTは33.4m/sなので、強い台風です。
ですから『強い』になります。

はこの天気記号を読み取ります。


Wikipediaには、細かいことが書いてありますが、天気の表現は『霧』になります。

の各地は、いずれも現在天気の記号がありません。
こんなときは、雲量で判断します。
雲量8/10以上なら曇り、2/10~7/10なら晴れです。


名瀬は曇りですが、他は全て『晴れ』です。

第52回気象予報士試験 実技1 問1(2)

図2上に地上台風の位置(青い星印)と気温分布の着色(ピンクとブルー)をしました。

問われているのは、次の(ア)(イ)の2点です。
(ア)500hPa低気圧中心と地上台風の位置関係
(イ)500hPa低気圧中心とその周辺の気温分布の特徴

(ア)については、茶色の矢印で示した方向なので『北西』ですね。
(イ)については、-6℃以上とか-9℃以下とか、具体的な表現は求められいないし、文字数からも書ききれません。
『気温が高い領域』と『気温が低い領域』とするかなぁ。

台風の温暖低気圧化の特徴の一つは、上層の円形の暖気核が崩れて、北~西から寒気が、南~東から暖気が侵入することにより、同心円状の構造が崩れることです。

だから、温帯低気圧に変わりつつあることを意識すると『暖気』『寒気』と表現することも考えられます。

もう一つ重要なことは、用語として、台風については問題文に忠実に『地上の台風中心』と書くべきです。

それで北上大が書いた答えは、『寒気と暖気』を採用してこうしました。
『500hPaの低気圧中心は、地上の台風中心の北西にあり、500hPaの低気圧中心の南東に暖気、北西に寒気がある。』(56字)

模範解答はこうだった。
『500hPaの低気圧中心は、地上の台風中心の北西にあり、気温は低気圧中心の東側で高く西側で低くなっている。』(53字)

うーむ、『寒気・暖気』の表現は、『気温分布の特徴』には合致しないのかなぁ。
『気温の分布』を問われたら『高い・低い』と答えるべきなのかもしれませんね。

問題文は正確に読んで、素直に答えましょう。

第52回気象予報士試験 実技1 問1(3)

高度が違う2つの階層与えられて、温度移流の問題と来たら風の方向によるホドグラフを考えてみましょう。

舘野:暖気移流
下層の風向は4時の方向、上層で6時の方向、つまり高度上昇ともに風向が時計回り

潮岬:寒気移流
下層で10時の方向、上層で6時の方向、つまり高度上昇ともに風向が反時計回り

温度移流の強い地点:舘野
潮岬よりも風速が大きいから

ここまでは簡単だったけど、次の問題をどう答えたら良いのか分からないなぁ。

根拠となる要素:
温度傾度の大きさを表す要素:

なんだろう?
温度傾度を表す要素なら当然『気温』だと思いますが、舘野の気温傾度がそれほど大きいわけじゃないし・・・。
なんだかなぁ、白紙で出すのもどうかと思うので一応『気温』にします。
空気塊の移流の方向・強さを表す要素:
これは『風』でしょうね。

模範解答は、『温度風』『気層の平均の風向・風速』だって。
何を問われているのかよく分からず『気温』と『風』と答えたけど、これはダメですね。
移流の方向と言われれば風向だし、その強さと言われれば風速ですが、思いつかなかったなぁ。

この問題の配点がおそらく2点と2点で4点なので、ここでは4点マイナスです (;_;)★

解説動画


第52回気象予報士試験 実技1 問1(4)

雲の分布に関する問題ですが、温帯低気圧化が始まっている台風なので、円形の構造が崩れて北から寒気が南から暖気が侵入しているので、そのへんをうまく表現することがポイントかと思います。

赤外画像

赤外画像については、次の2点ですね。
雲の高さに言及する
雲の分布の特徴を45字で

雲の高さは、明るいところ(白いところ)は雲頂高度が高く、薄暗いところは雲頂高度が低い。
さらに黒いところは雲がないと判断します。

台風の中心付近と南側は薄暗いので雲頂高度が低いようですね。
それを取り囲む北側では雲頂高度が高いです。
これを文章にすると、
『台風の中心付近とその南側は雲頂高度が低く、それを取り囲む東西と北側では雲頂高度が高い』

雲の分布は、『台風中心の南側では雲が少なく、台風中心の東西と北側で雲が多い』

これを合体して45字にまとめなければならない。書いた答えがこれ。
『台風中心付近は雲頂高度が低く、北側には雲頂高度が高い雲が広く分布し、南側では雲が少ない。』(44字)

模範解答は
『中心付近の雲頂高度は低く、北側では雲頂高度の高い積乱雲が、南側では下層雲が分布している。』(44字)

アッチャー!
『積乱雲と下層雲』って、雲の種類を書かなきゃいけないのか!
これだけ白くてごちゃごちゃしていたら、積乱雲に決まっているさ。
雲頂高度が低いって言えば、下層雲だろう。
だけど、問題文に雲の種類を書けなんて指示していないじゃん。
こりゃ、だめかな。

水蒸気画像

水蒸気画像は、暗域の分布の特徴を25字で。
暗域と言えば、乾燥領域を示します。

暗域と明域の境界線を破線で示してみました。

台風の中心付近から約50km以内とその南側が暗域ですね。
これを25字で表現できるか。

そのまま書いてみたらこうなりました。
『台風の中心から50km以内とその南側が暗域である。』(29字)

50kmというのは、不確実な数字なので言い過ぎですね。
そこで表現を改めてこうしました。
『台風の中心付近の領域とその南側が暗域である。』(22字)

模範解答はこうでした。
『暗域が台風中心のすぐ北側から南にのびている。』(22字)

書いている主旨はほとんど同じたと思いますが、はてさて何点もらえますかねぇ。

第52回気象予報士試験 実技1 問1(5)

表示されている気圧データから推定して、だいたいこんな点を通るだろうと予測します。

この点を滑らかに結んで、外側の1002hPaに倣ってラインを描くとこんな感じになりました。
模範解答と完全一致とはなりませんが、だいたい良いでしょう。

台風の中心位置は、風の旋回中心を狙って星マークをつけました。
北緯:35.9°  東経:137.0°

旋回中心の目見当で0.1°刻みとは厳しい条件ですが、たまたま正解の範囲でしたね。

第52回気象予報士試験 実技1 問1(6)

台風の現在位置から最初の予報円までの時間は12時間です。
現在9時ですから12時は3時間後です。
つまり、最初の予報円の中心までの距離を4等分した点の、北緯と東経を読み取る問題になります。

上の図のように作図すると、北緯:35.3° 東経:136.5°になりました。
巻末

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模範解答

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