- このトピックには5件の返信、1人の参加者があり、最後に古久根 敦により7年前に更新されました。
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2018年1月2日 09:35 #8129maxゲスト
あけましておめでとうございます。
皆様の頑張りと適確なご回答でもって
勝手にモチベーション維持させて頂いています。(*^^*)初めて質問させて頂きます。
学科専門なのですが
数値予報モデルのGMS,MSMで利用目的に『側面境界条件』があります。
『GMSはMSM,MSMはLFMの其々側面境界を流出入する大気の情報を側面境界値によって与える』
この文面の意味するところがわかりません。
いろいろ調べてもこの側面境界って結局なに❓で解消出来ません。
超初歩的な質問ですが教えて頂けると嬉しいです。
宜しくお願い致します。m(__)m -
2018年1月2日 16:46 #8131ウルトラゾーンゲスト
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。詳しい解説は他の方がしてくれるかもしれませんが、簡単に私の理解?している範囲でさらっと・・・
GSMやMSMやLFMは、水平方向ならば、それぞれ20、5、2km毎に区分した線で囲まれる地域ごとに数値計算を行っていますが、計算を行う上で大きなばらつきの要因の一つが(アンサンブル予報でもわかるように)初期値です。
よって、例えば天気が西から東へ流れるとして、GSMやMSMで西の境界線における情報が正確でないと、その後の予測計算が全くもって間違ったものになってしまうおそれがあります。
そこで境界線における値は、GSMではそれより1段詳しいMSMの値を、MSMではそれより1段詳しいLFMの値を使って精度を高めようという事なのだと思います。
GSMで2段詳しくしてLFMの値を使ってもいい気もしますが、両者は使われる計算式や要素も異なるでしょうし、その読み替えなどで多大な計算量や時間を食う事になるので、こういったロスに比べて精度の向上は思ったほどでもないため、GMSでは1段下位のMSMの値を使ってのではないかと思います。 -
2018年1月2日 18:53 #8132古久根敦ゲスト
ウルトラゾーンさん、こんばんは。
初期値の話と、境界値条件の話は全く異なりますので、もう一度参考書をご確認くださ〜い。
境界値条件は、それぞれのモデルが持つ領域の広さに起因して工夫された数値計算的な解き方(気象現象を説明する数式は偏微分方程式ですが、この方程式を解析的に解くことはできないため、数値計算の手法を使います)の一つです。
MSMはメソモデルで、その領域は日本付近です。一方、GSMは全球モデルとあるように地球全体を領域としています。
では、MSMの領域の境界について、その境界に観測地がないときに何をモデルに入力しないといけないでしょうか?
それはそれよりも広い領域を対象とするモデル(親モデルと言います)の解析値や予報値を使うことです。
具体的にはMSMモデルではGSMモデルで算出される境界の値を採用し、LFMモデルではMSMの境界値を採用します。さらに、ある時刻の境界値を取り入れるだけでなく、解析初期値の前時刻から取り入れます。このため、初期時刻からあまり時間が経過していなかったり境界付近での解析・予想の結果は、MSMやLFMがもつ解像度のきめ細かさの恩恵を受けられない可能性が出てきます。例えば、MSMで東シナ海付近の予想値を参考にするときには要注意で、GSMから取り入れた境界値を引きずっている可能性があります。
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2018年1月2日 23:50 #8134maxゲスト
ウルトラゾーンさま‼️
古久根さま‼️
新年早々ありがとうございます。自分勘違いをしていました。
先ず20km格子GMSの解析値や予報値がないと
5km格子MSMも2km格子LFMも解析出来ない
GMS有りきだと思っていました。
しかしMSMもLFMも解析境界内格子上の大気の計算は出来る。
但し観測範囲の境界に観測地がないと観測データが得られないので
MSMはGMSのLMFはMSMの解析値を数値計算に代入して計算をする。
そして場合によっては気圧とか温度とかの場に影響を受けて精度が悪くなってしまう。
なるほどなるほど分かりました。
貴重なお時間を割いて頂きありがとうございました。m(__)m -
2018年1月4日 19:19 #8136若狭ゲスト
古久根様、側面境界条件を調べましたが、当方は書かれておられるようにまとめることができませんでした。数値予測にとって重要なものですので、この条件の全体を把握できます。素晴らしい能力。当方は、専門、実技と1月挑戦です。細かいことを理解していなければ突破できそうにないので、まだまだ!というところ。ウルトラゾーン様、ほかのところに書きますような行動でした、新年は。いかがでしたか?
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2018年1月21日 20:19 #8241古久根 敦ゲスト
皆さん,お疲れ様です.ラストスパート,体調に気をつけて頑張ってくださいね.
さて,明日22日は南岸低気圧に伴う関東平野部での降雪・積雪が盛んに叫ばれています.注意喚起はとても大切ですので,気を引き締めて,皆様も気象情報を「気象庁から」しっかりと入手してくださいね.
このスレッドの側面境界条件というのは,関東降雪予想でも考慮しなければならないほど,とても重要な事柄になります.
21日15時時点で気象庁は華南に低気圧を解析しており,この低気圧が南岸低気圧として東進してくる予想です.
では,予報プロダクトをどう利用すればいいでしょうか?
短絡的な考えは,MSMモデルを信用しよう!という考えです.21日15時時点においてこういう判断をしている限り,これが間違いのもとになるのです.21日15時時点というところが大切です.
南岸低気圧になる低気圧は華南にいます.この領域はちょうどMSMモデルの境界に近く,初期値としてはGSMモデルの解析や予想の結果を引きづっています.MSMモデルの側面境界条件はその上位のモデルである全球モデルGSMでなければ利用できないからです.専門的には,気象モデルは物理方程式であり,その方程式は偏微分方程式という多変数の数式です.この方程式を解くためには,どうしても境界条件(側面境界条件)という情報が必要なのです.この条件がなければ方程式を解くことはできず,数値予報としての気象予想は全くできません.なので,MSMではGSMモデルの解析予想値を使うのです.
しかし,巷では,今この時点(21日15時を初期値とした予想)においてMSMモデル万歳になっています.MSMモデルは側面境界条件があるためにまだまだ予想精度として追随できない状況なのです.
では,GSMはどうでしょうか?
GSMは全球モデルであり,境界条件に縛られることなく予想結果を出しますが,格子間隔が広く,ズレが出てしまうものの,南岸低気圧の総観予想について追随はしています.
ただし,GSMモデルでは,例えば,関東平野で雪が降るときのポイントである「最下層の気温」について,ある層(例えば925~950hPaの間の層)において1日に10K(10ケルビン)しか気温低下を予想してはならないという制限値があり,雪が降るか降らないかの目安の気温低下を十分に予想できないという弱点があります.
こういうことを考えて,MSMやLFMモデルが持つ側面境界条件や,各モデルの制約事項をしっかりと理解していないと,「猫に小判」になってしまう可能性があるわけです.決して,MSMモデルやLFMモデルのほうが「常に」精度がいいわけではないのです.
最後,では私はどうしているか?
以上のモデルのメリット・デメリットをもとに,独自に関東降雪時において自宅のサーバ(計算機)で再計算し,さらに関東降雪のメカニズムの最新研究結果を利用して,積雪量まで予想しています.
予報業務許可がないので,私は皆さんに予想を伝えられませんが,巷の予想が「下手な鉄砲,数打ちゃ当たる」ではないことを祈ります.
私,日本の東海上の高気圧がものすごく気になるんですよねぇ(‘◇’)ゞ 皆さんは低気圧ばかり気にしますが,関東降雪・積雪でも高気圧や高圧部ってとても大切なはずなんです・・・
以上,より実践的な内容を踏まえつつ,側面境界条件についての活用の場をご紹介させていただきました.
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