気圧傾度力の式について

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    • #63139 返信
      さつき
      ゲスト

      気圧傾度力について質問です。
      気圧傾度力には2つ式がありますが、それぞれについて質問があります。
      1つ目ですが、Z座標系の気圧傾度力の式では何故空気密度を一定とみなせるのでしょうか。
      2つ目です。P座標系の気圧傾度力の式では何故空気密度を利用できないのでしょうか。
      現在、勉強に使っている『らくらく突破 気象予報士学科かんたん合格テキスト 一般知識編』のP173には、「Z座標系では空気密度を定数とし」や「P座標系では気温によって空気密度が変化するため空気密度が利用できない」という文言があります。
      これで理解できる人もいるのかもしれませんが少なくとも私には『かんたん』ではありませんでした。
      どなたか解説お願いします。

    • #63176 返信
      通りすがり
      ゲスト

      P.173を要約すると(「 」内がポイント)、
      ①Z座標系:
       「地上付近」の空気密度はほぼ一定なので定数とする
      ②P座標系:
       「高層天気図」では大気の気温によって空気密度が変化するため空気密度を利用できない
      です。

      空気密度ρは、一般的に気圧pと気温Tの関数です(気体の状態方程式 p =ρRT)。
      例えば、気圧が高く圧縮されれば大きくなるし、気温上昇で膨張すれば小さくなります。

      しかし①では「地上付近」としているので、気圧一定(約1013hPa)、気温もほぼ一定としています。
      これにより空気密度は定数となります。

      ②は高層ですから、高度が変わると気圧も変われば温度も変わります。
      このため空気密度を一定とする仮定は使えません。
      P座標系では気圧傾度力を空気密度を使わずに表現できるので、微分や積分の計算が楽になります。

      らくらくシリーズは気象のプロが上から目線で書いた書籍であり、初心者の目線では書かれていません。
      P.173の説明で理解できる初学者はいませんので、ご安心ください。

    • #63240 返信
      ヒデ
      ゲスト

      大気の気温によって密度ρが変化することを理由にρが利用できないとすると、気圧差を使う式においてもρは利用できなくなります。気温の議論は本件では無関係です。「らくらく」の記述は間違っています。静力学平衡が仮定できる場合(∂P/∂z=-ρg)には、2つの式は等価で、一方の式が成り立つ前提では他方の式も成立します。いずれも、ρや気温が一定とみなせる微小領域を対象として式がたてられています。
      Pn=-(1/ρ)(∂P/∂n)=-(1/ρ)(-∂P/∂z)(∂z/∂n)
       =-(1/ρ)(ρg)(∂z/∂n)=-g(∂z/∂n)

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