第49回気象予報士試験 実技2 問1

丸囲み数字は、機種によっては文字化けするので[1][2]を使います。

第49回気象予報士試験 実技2 問1(1)

図を読み取る穴埋め問題です。

[1]~[5]は、台風の説明文の読み取りになります。

[1]『985』hPa

[2] WNWは『西北西』です。

[3] 中心付近の最大風速は『55』KT

[4] 北東方向は『400』海里

[5] ELSEWHEREは北東の反対側なので『南西』になります。

[6] 図上で台風から父島の方向と距離を推察します。

父島は台風の北東方向で、距離は目測で300海里程度と読み取れます。
緯度10°の距離が600海里なので、ほぼ半分なので300海里とみました。
(きちんと測れば320海里ですが、400海里との比較なので目測で十分です)

強風域は、北東方向に400海里なので答えは『内』側です。

[7] 『994』hPa(上の図をご覧ください)

[8] 『15』ノット

[9] 矢印の方向は『東北東』

[10] FOG[W]は海上『濃霧』警報の記号です。
海上警報(風、強風、暴風、台風)は、ほぼ確実に出題されますから、確実に数字まで覚えておきましょう。

『風が強くてにやけた三枝が』←この語呂合わせ呪文です。

[11] 『もや』

[12] 『霧雨』
正確には『並の霧雨』ですが、大気現象名を書けと限定されているので『霧雨』になります。
おそらく『並の霧雨』と書いたら減点されるでしょう。
減点と書いたけど配点が1問1点なので、[12]は0点ということです。

第49回気象予報士試験 実技2 問1(2)

矢印線が 雲域P 雲域Q 曲率 Ciストリーク を含めて45字。
ジェット気流が雲域の真ん中を突き抜けるなんてことはありませんから、答えは『a』しかあり得ません。

雲域が成長して北方向へ上昇していくと、上空でジェット気流にぶつかって吹き飛ばされてしまうので、それ以上成長できません。
このときに、雲が北上する流れとジェット気流の流れがぶつかってバルジの湾曲が形成されます。ジェット気流に吹き飛ばされた部分は、ギザギザの筋状の雲の流れが形成され、これがCiストリークになるわけです。

そんな流れを45字で表現する作業になりますが、表現が難しいですね。

『矢印線が示すジェット気流が雲域Pと雲域Qの高気圧性曲率に沿って流れてCiストリークが形成されている。』(50字)

5文字多いけれどこれ以上縮められません。
模範解答はどうなっているんだろう?

その模範解答は『矢印線が雲域Pと雲域Qの北縁にみられる高気圧性曲率を持ったCiストリークに沿っている。』(43字)

はぁ、うまいこと書くもんだねぇ。

第49回気象予報士試験 実技2 問1(3)

[1] 台風の雲域の規模:
「小さくなった。」(見たまま)
模範解答は、『小さくなった』おう、同じだった。

[2] 台風中心を取り巻く対流雲の濃密さ:(35字で)
「濃くなった。」(あるいは濃密になったとか)
模範解答は『増加した』 濃密さが増加するって言うのかなぁ?

台風の強度変化:
台風の勢力は規模の大きさと強さで分けていますが、強度とは何か?
ちょっと判断に迷いますが、強さに着目しました。

台風の強さは中心付近の最大風速で決まっています。

  • (並の)台風:17m/s
  • 強い台風:33m/s
  • 猛烈な台風:54m/s

だから、台風の強度変化を問われたら、範囲の大きさもさることながら、中心付近の最大風速の増減に着目すべきと考えたのです。
しかし、風に関する直接の情報はありません。

風速に関する情報はありませんが、中心付近の対流雲が濃密になったことから、碧雲が厚くなり強くなったと判断できます。

そうして作った解答はこれ。
「中心付近の対流雲が濃密になったことから碧雲が厚くなり台風は強くなった。」(35字)

模範解答は
『中心を取り巻く対流雲の濃密さが増したことから、台風は強まった。』(31字)

碧雲なんて余計な言葉は入れるべきでなかったかもしれません。

第49回気象予報士試験 実技2 問1(4)

[1]
説明のために次のように記号を定めて解説します。

(ア)の解析
(a)=地表、(b)=870、(c)=410、(d)=340

(イ)の解析
(e)=地表、(f)=910、(g)(h)なし

(ウ)の解析
(i)=地表、(j)=340、(k)(l)なし
900hPa付近は、湿数は6℃以下なので湿潤層とみなします。

表にまとめるとこうなります。

(イ)と(ウ)の湿潤層2の解答欄に『なし』と書くべきか、『空欄』なのか迷った人もいると思いますが、特に指示がないので空欄のままで良いと思います。

[2]
分かりやすい図から決めていきます。

上層が乾燥している(イ)は、赤外画像で雲がない『X』と判断できます。

全層に渡って湿潤な(ウ)は、前線付近で、可視・赤外ともに雲が厚い『Z』でしょう。

上下に湿潤層がある(ア)は、残っていいる『Y』です。

(ア)『Y』
(イ)『X』
(ウ)『Z』

模範解答

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