「しける」の波高基準は4m超~6mまでで、「大しけ」の基準は6m超~9mまでだ。
4.1メートルからしけなのね。
だから、4メートルの波高線が描かれていたら、そこまでは「波が高い」で、その隣の領域は「しけ」なのよ。
紛らわしいわね。
紛らわしいのは、「4メートルを超える」という表現だ。
4メートルまでは「波が高い」だが、4メートルを超えると「しけ」になる。
波高測定は0.5メートル単位で行うが、試験問題では1メートル単位で扱うことが多い。
だから
「しけ」は5~6mで判定し、
「大しけ」は7~9mと見てよい。
もしも、小数点の波問題が出たら、繰り上げて整数にして次のように対処する。
4.5メートルのような小数点の波は、繰り上げて5メートルと見て「しけ」として扱う。
同じく、6.2メートルの小数点も、繰り上げて7メートルと見て「大しけ」として扱う。
「6m」は「しけ」だが、
「6mを超える」は「大しけ」である。
紛らわしい表現だが、同じように「4mを超える」は「しけ」である。
この前後に、2m超~4mが「波が高い」、
9m超が「猛烈にしける」の用語があるが、出題頻度が多いのは「しけ」と「大しけ」だ。
通常の規制値は、『未満』と『以上』で分けることが多い。
「軽量級は50kg未満、50kg以上は中量級」とか
しかし、しけの判定では、『まで』と『超える』で分けていることに注意。
「波高4メートルまでは波が高い、4メートルを超えたらしけ」
出題例 第xx回実技2問6(2)
問題文を簡略化すると、下図の青い海域と、赤い海域の状態を表す表現として適切なものをア~エ殻選べ。
「ア:波が強い イ:しける ウ:大しけ エ:猛烈にしける」
さて、この基準で見たときに、関東海域は8m以上だから、「ウ:大しけ」として問題ないだろう。
引っ掛かりやすいのは、日本海中部だ。
波浪予想図を見ると「4m」のラインが上限のように描かれている。
「しけ」は5~6mだから、ここは「ア:波が高い」だと判断したくなるに違いない。
でも、それは大いなる勘違いなんだな。
図に記入したように、4mラインに囲まれた領域は、
「4mを超えているが5mに達しない領域」なのだ。
4mまでは「波が高い」だが、4mを僅かでも超えると「4mを超えるしけ」になる。
したがって正解は「イ:しける」である。