第41回気象予報士試験 実技2 問3


第41回気象予報士試験 実技2 問3(1)


図6下と図7下の降水域に注目すると、小円で描かれた低気圧があることに気がつく。

じょう乱とは、この小さな低気圧であろう。
2つの図を重ねて移動の様子を表現した。
(赤い線が12時間、青い線が24時間後)
j41k2q31a
12時間後に1004hPaだった小さな低気圧が、東海沖から、東北東進して、996hPa となって房総半島の南東海上に達していることが分かる。
これを25字で表現する。

『小低気圧が東海沖から房総半島の南東海上に移動する。』(25字)
模範解答は『小さな低気圧が東海道沖から関東の東海上に進む。』(23字)
文言は多少違うけれど、ほぼ同じ内容なので、OKということにしよう。


第41回気象予報士試験 実技2 問3(2)


上の問3(1)と同じように、500hPa の高度図を描いてみる。
見難いけど赤色が12時間後、青色が24時間後である。
j41k2q32a

地上の低気圧に対応する正渦度の極値の移動状況を、緑の矢印で示した。
これを25字で表現する。
『地上低気圧の西にある正渦度が東進して低気圧と重なる。』と(26字)した。
模範解答は『大きな正渦度が四国付近から関東の南東海上に進む。』(24字)だった。
500hPaの高度図に、四国付近とか関東の南東とかの地上の目標を書くとは思わなかった。
図と着想は間違っていないのだが、表現力と発想が貧弱ではダメだ。


第41回気象予報士試験 実技2 問3(3)


図9下に、地上じょう乱の位置を記入して、上昇流域と等温線領域を色分けしてみたが、見難いですね。
画像技術が未熟なので仕方がない。
我慢してみてください。
j41k2q33a

この図から、850hPaの温度場を見ると、じょう乱付近の気温傾度が大きいことが分かる。
また、700hPaの鉛直流は、進行方向前面が上昇流域である。

これを30字で表現したら、こうなった。
『低気圧中心付近で気温傾度が大きく、前面は上昇流域である。』(29字)
模範解答は『東海道沖に等温線の北への盛り上がりと強い上昇流がある。』(27字)

気温傾度は関係なかったね。

温帯低気圧が発達する条件は次の4項目。
1) 前面の上昇流
2) 前面の暖気移流
3) 前面の高湿度
4) 低気圧の軸が西に傾いている

この問題では、1)と2)を書かせることがポイントだったようです。


模範解答

j41k2a3⇒次は『第41回実技2問4』

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