第50回気象予報士試験 実技1 問5

第50回気象予報士試験 実技1 問5(1)

問題文から次の部分を抽出すると自然に答えが浮かび上がります。

  • 風の強まり
  • 露点温度の低下(空気の乾燥)
  • 気温が急激に上昇
  • 空気塊が山を超えて
  • この現象名

これだけの証拠を揃えられたら、『フェーン現象』しかありませんね。
あまりにも簡単すぎるので配点は1点です。

そもそも、気象予報士の試験において『~~現象』の名がつくのは、ほぼ『フェーン現象』に限られます。

強いて言えば、ヒートアイランド現象、ブロッケン現象がありますが、状況がまったく違うし、ここで『フェーン現象』が出てこないようであれば、ゼロからの勉強をやり直したほうが良いでしょう。

第50回気象予報士試験 実技1 問5(2)

①最高高度
『2時の気温に着目して』と書かれていますが、気温情報がないので戸惑った人が多いと思います。

実は問5(1)の問題文に『1時から2時にかけ湿度100%』が気温情報なのです。
湿度100%のときは『気温=露点温度』ですから、2時の気温は21℃という訳です。

さて、エマグラムでどう考えたら良いのか。

フェーン現象で富山に降下する前の空気塊は、気温21℃で湿度100%でした。
富山で露点温度が最低を示すのは、15時で15℃です。
つまり気温21℃湿度100%の空気塊が、露点温度15℃まで乾燥されて富山に降下したのです。

この間、上記混合比率は変わらないので等飽和混合比線に沿って動きます。

作図の具合で多少のズレは生じますが、この図では770hPaになりました。
50hPa刻みで求められているので、解答は『750』hPaになります。

②作図
前問で最高到達点が分かったので、そこから乾燥状態で地上に下ろしたときが気温が最大になります。
これより高くなる可能性はありません。

③想定される最高気温
上の図から、気温を読み取って『34』

第50回気象予報士試験 実技1 問5(3)

注意報は、次の16種類。

大雨、洪水、強風、風雪、大雪、波浪、高潮、雷、融雪、濃霧、乾燥、なだれ、低温、霜、着氷、着雪

この中から、フェーン現象といえば、乾燥強風でしょう。

2つと言われたら「乾燥注意報」「強風注意報」でしょうね。

解説動画のご案内

第50回実技1の問1~問5の全部の解説動画があります。
サンプルとして『第50回実技1問4(1)』を下に掲示します。

基本的にここの解説記事に準拠しているだけなので目新しいことはなく、動画が特に必要なわけではありません。

でも、画面を見ながら人の声が聞こえると理解しやすいという人もいるかも知れませんね。
サンプルの動画をご覧になって、他の解説動画も見たい方はご利用ください。

恐縮ですが、めざてんサイトの運営費に充てるために有料設定(300円)にしています。
お支払いはクレジットカードになります。
リンクはこちらです。

第50回実技1の問1~問5の動画を全部まとめて

模範解答

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする