なぜ海陸風が吹くとレーダーの異常伝播が発生するのでしょうか?

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このトピックには6件の返信が含まれ、1人の参加者がいます。2 ヶ月、 2 週間前 とうり さんが最後の更新を行いました。

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  • #10624 返信

    ななし

    気象庁のHPを見ると気象レーダーの異常伝播の発生する気象条件に海陸風の存在が記述されていますが,なぜ海陸風が吹くとレーダーの異常伝播が発生するのでしょうか?

  • #10626 返信

    とうり

    ななし様、解答は「温度の異なる空気の移流」。なんとなくわかりそうで、これを『一般気象学第2版補訂版』の図8.35(243ページ)で、それがどこか、と考えると、わからなくなります。冷たい大気と暖かい大気がぶつかるところ、これが500m以下。こまりました、呉にある「灰ケ峰の頂上にある気象レーダー」は737mのところに設置、呉からは約3km、ということは、海風がぶっつかる距離はおよそ3kmで、冷たい大気がそれまでに暖かい空気にぶつかるのか、それとも山にぶっかった大気が内陸の暖かい大気にぶつかるのか。レーダーの位置からすれば、上昇気流がいたずらをしているのか(異常伝播)。これを解決するのは、「気象レーダーの設置基準」にあるような気がいたします。いずれにしても、私も、その原因と説明図が書けないです。解答は暗記していますが・・・、根拠がわかりません。

  • #10627 返信

    ウルトラゾーン

    ななしさん
    この気象レーダーのページは見たことありませんでした(たぶん)。
    このページに書いてある異常伝搬に伴うエコーの説明を見ると(以下主なところを抜粋)
    『気象レーダーの発する電波は、通常なら直進して山岳などの上空を通過しますが、大気の屈折率の分布状態に応じて電波が曲げられ、通常の伝搬経路から大きく外れることがあります。この現象を「異常伝搬」と呼びます。
    大気の屈折率は気温や湿度などにより決まります。異常伝搬は、気温が高度とともに急増するなど屈折率が高さ方向に大きく変化する場合に発生します。具体的な気象条件として、高気圧内の下降気流や夜間の放射冷却、海陸風による温度の異なる空気の移流などが挙げられます。また海上は地形の起伏がない分、異常伝搬の原因となる大気構造を安定して形成しやすいといった特徴があります。 』
    となっていて、大気の屈折率の違いによって電波が曲げられてしまう事を異常伝搬と言っているようですね。

    ところで、海陸風の発生要因は海と陸の温度差でした。
    日中は陸の方が海より温度が高くなって、陸で上昇流、海で下降流となり、地上では海から内陸へ(海風)、上空では内陸から海へ(反流)と風が吹き、夜はこの逆になるんでした。
    ということは、日中は地上は海からの(相対的に)冷たい風が吹き、上空では内陸からの(相対的に)暖かい風が吹くので、この循環が起こっている範囲では上に行くに従って温度が高くなると考える事ができると思います。
    そして、電波は密度の大きい方に曲がっていきます。光が空気中からプリズムに入ったり、水の中に入ると屈折するのと同じ原理です。密度の小さいものから密度の大きいものへ光が入射すると、入射角よりも屈折角の方が小さくなります(言葉で書くとわかりずらいですが、「屈折角」で画像検索すれば、昔よく見たであろう図が出てくるのですぐわかると思います)。
    なので、上空ほど気温が高くなっていると、電波は密度の高い側(=気温の低い側)へ徐々に徐々に曲がっていきます。すなわち日中の海風が吹いている状況では、電波は徐々に地上の方へ曲がっていくので、その先にある地上の障害物などにぶつかって跳ね返ってきてしまうため、雨が降っていないのにエコーが検出されてしまう!という事になるんだと思います。
    上記の気象庁HPの異常伝搬の説明からすると、電波が地上に曲げられる場合だけでなくて、上空の方が気温が低く電波が上空へ曲げられる場合も異常伝搬と言っていいように思われますね。

  • #10628 返信

    ななし

    ウルトラゾーン様
    日中でも夜間でも下層では相対的に冷たい水平風,上層には相対的に暖かい水平風が吹いていると考えれば,循環の真ん中における気温の鉛直プロファイルを高度とともに気温が増加すると考えられますね.ありがとうございました.

  • #10630 返信

    Prometheus

    ウルトラゾーンさんのコメントとも関連しますが、光も広い意味では電磁波でありレーダーのマイクロ波に影響を与える大気の性状(温度や湿分)は光にも同様の影響(伝播速度の増減、屈折)を与えます。気象庁HPの図を見ると直進する筈の電波が上に凸の経路をとっていますが、これは山や建物などの地上にあるべき物体が空中に浮いて見える蜃気楼(上位蜃気楼)の光の曲がり方と同じです。
    つまり、イメージ的には「異常伝播とは気象レーダーで発生する蜃気楼」と言えると思います。また、富山などの蜃気楼の発生には海陸風による移流で生成された上暖下冷の空気層(=逆転層)が影響しているという研究報告もあります(*)。

    通信講習用船舶電気装備技術講座(レーダー・基礎理論編)@日本財団図書館

    富山湾における上位蜃気楼の発生理由
    (*)「富山 蜃気楼 海陸風」で検索すると他にもいろいろ出てきます。

  • #10631 返信

    とうり

    ウルトラゾーン様、Prometheus様、コメントありがとうございます。解答は「温度の異なる空気の移流」。先の図によれば、冷たい空気が上昇する(高度500m)、暖かい空気が上昇する(高度1km)、が、「温度の異なる」(ふたつの)「空気」ですので、観測対象をこれらふたつにしていいいのか、あるいは、高さ737mにある気象レーダーは呉から3km離れているので、どのあたりで観測して、「異常伝播」となるのか、あるいは山にぶっかった海風の気象状況はどうなのか、先の図を用いた(レーダーをふくめれば、なおよい)説明図を如何に検討するか、試みていただければ幸いです。もちろん、コメントは理解できます。

  • #10632 返信

    とうり

    海陸風についての理解。どのように、いつ頃、海風や陸風が吹いているのか、データはあるのか。2006年の「日本気象学会」掲載論文、以下参照。播磨平野(姫路)では、陸風がほぼ一年中発生(山風)、海風は春から夏にかけて多く、その頻度は夏場に30%超、秋から冬にかけては5%前後と非常に少ない。呉の場合は観測点までが長い、とある。しかし、海風と陸風の観測データはない(ようだ)。このようなことから(とはいえないが)、異常伝播が起きるのは、夏場であるのか。呉では、というよりも、灰ガ嶺気象レーダーの観測点の1km四方は夏場でも温度が低く、理想的な(?)場所にレーダーが設置されているように推定。説明図を書くのは難しそうなので、このようなことを頭にいれて、異常伝播の現象を理解したい。

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