発散・収束および渦度について・・・計算式に対して水平方向の説明図に以前から違和感を感じています

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    • #8746
      ウルトラゾーン
      ゲスト

      現在、実技演習と学科のテキスト(一般・専門)+一般気象学の読書を並行して進めています。
      (実技演習については、よーし!バリバリやるぞ!!と思ったのも束の間、結局マイペースになってしまい、計画の半分も進んでいません)

      ところで、今、一般気象学の3周目か4週目の半分くらいまで読み終えて、発散・収束と渦度のところまで読み終わったところですが、以前からずっと疑問に思っていたけど、とりあえず先へ進もうとスルーしていた事をはっきりさせたいと思い、ここで質問させていただく事にしました。

      その疑問に思っていた事というのはタイトルに書いた通り、発散・収束、渦度の説明で使われる図と計算式についての違和感です。たしか「一般気象学」以外の本やネットなどの説明でも同じような図と式が使われていて、この本の誤植ではないんだなぁと認識した記憶があります(すなわち、私が理解できていないということ)。

      1)まずは発散・収束について
      一般気象学(2016年3月25日発行の第2版補訂版第1刷)の161ページの図6.28ですが、発散・収束の定義説明図として、水平方向にxy軸をとり、x軸の正方向が東、y軸の正方向が北として、点Pを囲む微小部分についてxで風速u1,x+Δxで風速u2,yで風速v1,y+Δyで風速v2となっており、そのときの発散の式が

      速度の発散=(u2-u1)/Δx + (v2-v1)/Δy

      となっています。

      この式自体は全くおかしいと思うところはないのですが、問題なのは図の風速の矢印の向きです。
      東へ吹く風を正とするのでu1とu2は右向き(x軸の正方向)で問題ありません。またy方向の風についてもv1は上向き(y軸の正方向)の矢印でよいのですが、v2の矢印の向きが下向き(y軸の負の方向)になっているのがどうにも理解できません。
      東向きを正、北向きを正としているのだから、v2も上向きの矢印でなくてはいけないと思うし、仮にこの図に従って式で計算したらおかしなことになってしまうと思います。
      例えば、東西方向で風速が変わらない(u1=u2)として南北方向の風速だけが変るとした場合、v1=1,v2=1とすると、図では微小部分の面積は南北に広がり発散するにもかかわらず、式に入力してしまうと
      発散= (v2-v1)/Δy=(1-1)/Δy=0となってしまい、発散はないことになってしまいます。

      2)次に渦度について
      一般気象学164ページの図6.31の渦度の定義の説明図でも、同様に
      点Pの上下の風速(東西方向の風)はu1,u2ともに正方向なのに、点Pの左右の風速(南北方向の風)についてはv2だけが正方向でv1は負の方向を向いています。
      渦度の式が

      渦度=(v2-v1)/Δx-(u2-u1)/Δy

      なので、仮にv1=1,v2=1とすると、図では反時計回りの速度(回転)が1+1と強化されるはずなのに、式に代入すると1-1=0と打ち消すことになってしまいます。

      以上、発散は水平方向に広がる、収束はその逆、渦度は反時計回りの回転が強化されるかどうか、たぶん理屈はわかっている気がするのですが、計算問題として出された場合にこの図と式の関係がよくわかっていないのか?どうなのか?もよくわからないので、間違ってしまいそうな気がしています。

      文字だけでうまく伝わったかどうかわかりませんが、
      みなさんは、どんな風に理解していますか?

    • #8747
      古久根 敦
      ゲスト

      ウルトラゾーンさん,おはようございます.

      きちんと理解されていると思います!

      一般気象学の説明図は誤解を招く恐れがある表現になっているので要注意です!

      図6-28は正しくは「水平発散していることを説明する図」
      図6-31は正しくは「鉛直成分について正渦度が作られていることを説明する図」

      つまり発散や渦度を定義づける説明図ではありません.

      発散や渦度の定義の「式」では,x方向(東西方向)とy方向(南北方向)のすべての速度(u1,u2,v1,v2)は座標の正の方向(東向き,北向き)を正にとります.

      ※発展(電気工学などでベクトル解析を理解していると気象に応用できる例)
       発散はdivA=∇・A,渦度はrotA=∇×Aであり,成分表示すると式6-23,6-25を導けます.また,式6-24はガウスの発散定理を用いると導けます.

    • #8748
      ウルトラゾーン
      ゲスト

      おお、古久根様、ありがとうございます。
      やはりそうですよねー。安心しました。
      何かの本だったかホームページだったか忘れましたが、同じような矢印の向きの図になっていたのがあったんですが、恐らく一般気象学から持ってきた図だったのかもしれませんね。

      divもrotも大学でやったとは思うのですが、不真面目な学生だったのでほとんど覚えてなくて、以前divとrotなどについての解説をしてあるHPを見つけた時に後で読もうとお気に入りに追加したまま忘れておりました(^_^;)

      現在電磁気学を高校レベルからさかのぼって勉強しているんですが、意味や内容は同じではないにしろ気象で出てくる式と似たような式や解き方が時々出てきて、相互に有機的に繋がっているんだなぁ~と、おぼろげに感じます。それにしてもガウスは偉大ですねぇ!

      話しは変わりますが、最近メダカにちょっとはまってます(笑)

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