51回専門問6の問題を見てみました。
この問題は解答を導き出すだけならば、選択肢(b)が明らかに間違いで、選択肢(c)は間違いではなさそうなので、➂の(c)のみ正しいを選ぶことができそうですね。
問題自体は難しくはないけれども、単独の正誤問題として問われたら(a)や(d)では迷ってしまいます(私は)。
それを前提として妥当性のありそうな説明をするとすれば、(c)と(d)の違いは(c)は上層の強風軸に沿った流れと思われる雲が主体であるのに対して、(d)は赤外ではモヤモヤっとしており、可視では南北方向に近い濃厚な白い縦筋が何本か見えている事です。
ここでまず思い出さないといけないのは、赤外画像は中上層雲しかわからないということです。実際には下層の雲も推測できる場合があるのかもしれませんが、試験上(よく言われる教科書的というやつ)では、赤外は中層と上層のみを表していると判断しなければいけないと思います。
よって、(d)では赤外画像に写っていない縦の濃厚なすじ状の雲(←この言い方も語弊があるかな)が可視画像に写っていることから(d)は薄い中層雲があったとしても、それだけではなく下層雲もはっきり見えているので誤りだと判断することになると思います。同様の考え方により、(c)は赤外も可視も同じような雲が見えており、これは中上層雲であり、可視では薄っすらですが、赤外では少し濃いめの白なので上層と判断でき、特に間違ったことを行ってはいないので正しいと判断するのかなといったところです。
赤外は中上層とは言っても、中上層全域に渡って同じ濃さで見えるのではなく、より上にある方がより白く見えるということも補助的な判断基準の一つだと思います。