一般的には寒気を伴うトラフが地上低気圧の西側にあると低気圧は発達します。
上空と地上の気温差が大きいほど、大気の状態は不安定になります。したがって上空は寒気が入る状態、すなわち寒気移流場であることが低気圧発達の条件の一つと考えられます(ただし、寒気を伴わなくても低気圧発達に寄与するトラフもあります)。
しかし低気圧が発達するためには上空の寒気だけではなく、地上の収束とその周辺の温度移流と鉛直流の状況を総合的に判断することが必要です。
過去問題の誘導尋問で気象を学ぶと、間違った理解をしてしまいますね。
ちなみに、本事例の実況で1004hPaだった低気圧は3時間後に1002hPa、6時間後には1000hPaになり、翌日までそのまま推移しました。