第40回 気象予報士試験 実技2 問5(1)
ショワルター安定指数の作図。 私がこのサイトで力を入れている「エマグラム関連」の問題なので、ぜひとも皆さんに点数を稼いでいただきたい問題だ。
通常のSSI作図手順にしたがって、作業は次の通り。
上下のグリーンの横線は、持上げ基準となる850hPaと持上げ後の判断基準とする500hPaのライン。
青い線(1)(2)(3)が、解答となる作図手順の補助線。
2本の赤い線は、比例配分の目安にすべき、湿潤断熱線をなぞったもので、実際の作図には関係ない。
模範解答は、下の通りで、同じである。
第40回 気象予報士試験 実技2 問5(2)
ショワルター安定指数(SSI)が、+2であることを、どう表現するかの問題だ。
一般に、こんな風にいわれている。
ショワルター安定指数値 | 予想される気象現象 |
---|---|
+3以上 | 雷雨の可能性は低い |
+1~+3 | 弱い雷雨があるかもしれない激しい雷雨は予想されない |
-3~0 | 激しい雷雨があるかもしれない |
-6~ー4 | 激しい雷雨が予想される |
-6以下 | 猛烈な雷雨が起こる可能性が高い |
作図の結果は、「+2」だったので、「弱い雷雨があるかもしれないが、激しい雷雨は予想されない」となる。
これを25字にまとめればよい。
「大気状態はやや不安定で、弱い雷雨があるかもしれない。」(26字)とした。
模範解答は、「大気の状態が不安定になり,発雷や降雹が予想される。」(25字)だった。
SSIが+2で、雹まで予測するべきなのかなぁ、と、やや疑問だが、
試験官様を相手にそんなことを言っていちゃいかん。(`□´)コラッ!
第40回 気象予報士試験 実技2 問5(3)
図15の千葉県北西部の図を左右に並べてみた。
・千葉県北西部付近にみられる
・雷の活動域について
・13時現在の活動状況と
・その後1時間の「移動」「活動度」の変化
・35字で
13時現在の活動状況
・北西部の端に活動度3があり、その周辺に活動度2、更にその外側に活動度1がある。
・活動度4はない
その後1時間の
・移動→活動の中心が南東に移動する。
・活動殿変化→活動度3と2が縮小して、活動度1が広がる。
これらを35字にまとめる。
「活動度3,2を取り囲んで1の領域がり、その後活動中心が南東に移動し、3,2は縮小する。」
これじゃダメダ、長すぎる。
「落雷ありの地域が南東に移動して縮小する。」
これじゃ、短すぎる。
ダメダ、分からない、降参 (_ _,)/~~ まいった
模範解答は「落雷を伴う雷が発生しており,今後は活動度を維持しながら南東に進む。」(33字)
何を求められているのか、キーワードが見つからなかった。
第40回 気象予報士試験 実技2 問5(4)
雷の可能性が大きいのは、活動度2(雷の可能性大または雲放電あり)の領域であり、オレンジ色の部分である。
茨城県と千葉県は当然として、微妙なのは東京都である。
図を拡大してみると、僅かだがオレンジ色が東京にかかっているので、答えは、「茨城県」「千葉県」「東京都」とした。
しかし、正解は「茨城県」と「千葉県」だけで、東京都は含まれていなかった。
図を拡大すると、僅かではあるが、活動度2のオレンジ色が東京都にかかっている。
このくらいは、雷の可能性大とは言わないという意味なのだろうか。
なんか、納得できない。
第40回 気象予報士試験 実技2 問5 模範解答
問5
(1)〔4点〕 SSI:2℃
作図過程
(2)〔4点〕 大気の状態が不安定になり,発雷や降雹が予想される。(25字)
(3)〔5点〕 落雷を伴う雷が発生しており,今後は活動度を維持しながら南東に進む。(33字)
(4)〔2点〕 茨城県,千葉県( 順不同)