ガイダンスの出題例

ガイダンスの出題例

以下の文の正誤を答えよ。
1) 降水確率は,予報期間内に 1mm 以上の降水がある確率を与える降水確率ガイダンスを基にして作られる。

2) 風ガイダンスは,じょう乱の位相の遅れ進みを考慮した予測式を用いて数値予報モデルの誤差を修正しているので,前線通過に伴う風の時間変化については修正を行う必要はない。

3) ガイダンスは,数値予報の予想値のランダムな誤差の修正に対して有効であるが,予想値の系統的誤差を修正することは困難である。

4) カルマンフィルターの導入により,季節進行に起因する系統的誤差特性の変化をガイダンスに反映することができる。

5) 風ガイダンスは,アメダス地点毎に異なった予測式を用いており,その地点の風の特性ができるだけ反映されるように予測を行っているが,アメダス地点の近くであっても局地的な地形が異なる地点では,ガイダンスの値と大きく異なる風が吹く可能性がある。

6) 日々の最高気温の予測値が次の簡単な式(Y = AX)で表されるとする。ここで,Y は評価関数 ( 最高気温の予測値 ),A は係数,X は説明変数である。

7) カルマンフィルターの導入によってもランダム誤差については,ガイダンスで軽減することは困難である。

8) カルマンフィルターを用いた最高気温ガイダンスでは,ガイダンス作成の直前に入力される数値予報結果が同じであれば,常に同じ最高気温が予想される。

9) 気温ガイダンスは,アメダス地点毎に異なった予測式を用いており,数値予報モデルが表現できない細かな地形による系統的な予報誤差を軽減することができる。

10) 降水量ガイダンスは,数値予報モデルが予測していない大きな降水量が観測されると,その予測誤差を逐次学習するので,それ以降のある期間にわたって実況の降水量に比べやや大きな降水量を予測する傾向がある。

11) ある地点Xでは降水確率が 80%以上とこの図の範囲内で最も高く予想されていることから,降水量も最も多くなると予想される。

12) 数値予報による降水量の予測値が 0mm の格子点では,降水確率ガイダンスの値は常に 0% になる。

13) ある地点における気象観測の結果と数値予報の結果を使ってその地点のガイダンスを作成することで,周辺の地形等による局地的な影響を予測に反映させることができる。

14) 降水確率は,予報対象期間内に雨の場合は 1mm 以上,雪の場合は 0.5mm以上の降水が発生する確率を表している。

15) 降水確率ガイダンスは,所定の時間内に 1mm 以上の降水のある確率を示すものであり,数値予報モデルによる降水量の予測値が 0mm の場合は,その値は常に 0% になる。

16) 気温ガイダンスは日々の観測値と予測値を評価しながら説明係数を更新していく逐次学習型のニューラルネットワークを用いて作成される。

17) ガイダンスでは,数値予報モデルの地形が実際の地形を十分に表現していないことによって生ずる予想値の誤差を修正することはできない。

18) ある地点A では降水確率が 50%以上と予想されていることから,降水が3時間以上継続すると予想される。

19) ガイダンスは,数値予報の予想値の系統的誤差の修正に対して有効であるが,予想値のランダムな誤差を修正することはできない。

20) 降水確率 100% とは,降水量に換算して 1mm 以上の雨または雪が予報期間を通して降り続くことを示している。

21) 現在ではカルマンフィルターにより,目的変数の予測値と観測値との差を日々の予報を通じて逐次評価して,説明変数を更新している。

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1)『正』 降水確率は,予報期間内に 1mm 以上の降水がある確率を与える降水確率ガイダンスを基にして作られる。

2)『誤』 風ガイダンスは,じょう乱の位相の遅れ進みを考慮した予測式を用いて数値予報モデルの誤差を修正しているので,前線通過に伴う風の時間変化については修正を行う必要はない
数値予報に反映されなかった時間変化(急激な変化)については修正を行う必要がある。

3)『誤』 ガイダンスは,数値予報の予想値のランダムな誤差系統的誤差の修正に対して有効であるが,予想値の系統的誤差ランダムな誤差を修正することは困難である。

4)『正』 カルマンフィルターの導入により,季節進行に起因する系統的誤差特性の変化をガイダンスに反映することができる。

5)『正』 風ガイダンスは,アメダス地点毎に異なった予測式を用いており,その地点の風の特性ができるだけ反映されるように予測を行っているが,アメダス地点の近くであっても局地的な地形が異なる地点では,ガイダンスの値と大きく異なる風が吹く可能性がある。

6)『誤』 日々の最高気温の予測値が次の簡単な式(Y = AX)で表されるとする。ここで,Y は評価関数目的関数 ( 最高気温の予測値 ),A は係数,X は説明変数である。

7)『正』 カルマンフィルターの導入によってもランダム誤差については,ガイダンスで軽減することは困難である。
  問題文通り、系統的誤差は修正できるが、ランダム誤差は修正できない。

8)『誤』 カルマンフィルターを用いた最高気温ガイダンスでは,ガイダンス作成の直前に入力される数値予報結果が同じであれば,常に同じ最高気温が予想されるとは限らない

9)『正』 気温ガイダンスは,アメダス地点毎に異なった予測式を用いており,数値予報モデルが表現できない細かな地形による系統的な予報誤差を軽減することができる。

10)『正』 降水量ガイダンスは,数値予報モデルが予測していない大きな降水量が観測されると,その予測誤差を逐次学習するので,それ以降のある期間にわたって実況の降水量に比べやや大きな降水量を予測する傾向がある。

11)『誤』 ある地点Xでは降水確率が 80%以上と、この図の範囲内で最も高く予想されていることから,降水量も最も多くなると予想される
1mmの降水があるか否かを予測するだけで、降水量には関係ない。

12)『誤』 数値予報による降水量の予測値が 0mm の格子点では,降水確率ガイダンスの値は常に 0% になる。常に0%になるとは限らない。

13)『正』 ある地点における気象観測の結果と数値予報の結果を使ってその地点のガイダンスを作成することで,周辺の地形等による局地的な影響を予測に反映させることができる。

14)『誤』 降水確率は,予報対象期間内に雨の場合は 1mm 以上,雪の場合は 0.5mm以上雨か雪に関わらず1mm以上の降水が発生する確率を表している。

15)『誤』 降水確率ガイダンスは,所定の時間内に 1mm 以上の降水のある確率を示すものであり,数値予報モデルによる降水量の予測値が 0mm の場合は,その値は常に 0% になるとは限らない。

16)『誤』 気温ガイダンスは日々の観測値と予測値を評価しながら説明係数を更新していく逐次学習型のニューラルネットワークカルマンフィルターを用いて作成される。

17)『誤』 ガイダンスでは,数値予報モデルの地形が実際の地形を十分に表現していないことによって生ずる予想値の誤差を修正することはできない。修正することが出来る。

18)『誤』 ある地点A では降水確率が 50%以上と予想されていることから,降水が3時間以上継続すると予想される。
1mm以上の降水の有無予測するだけで降水時間とは関係ない。

19) 『正』 ガイダンスは,数値予報の予想値の系統的誤差の修正に対して有効であるが,予想値のランダムな誤差を修正することはできない。

20)『誤』 降水確率 100% とは,降水量に換算して 1mm 以上の雨または雪が予報期間を通して降り続くことを示している。
1mm以上の降水の有無予測するだけで雨や雪の降水時間とは関係ない。

21)『誤』 現在ではカルマンフィルターにより,目的変数の予測値と観測値との差を日々の予報を通じて逐次評価して,説明変数を更新している。係数を更新している。

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