第55回気象予報士試験 一般知識

目次

第55回気象予報士試験 一般知識
問1 問2 問3 問4 問5 問6 問7 問8 問9 問10 問11 問12 問13 問14 問15

問1

第55回気象予報士試験 一般知識 問1

正解はです。

高層大気の絵描き歌を覚えていますね。
この図を見て、中間圏界面付近までの空気の組成は変化しないことも思い出して欲しい。

(a)は『正』

この問題は単純だねぇ。
だって、(a)が『正』って決まると、(b)と(d)が自動的に決まっちゃうんだよ。

だから、(c)だけをしっかり考えれば良いのさ。

(b)は『正』

問題文通りで正しい。
一般気象学のP24上段参照。

(c)は『誤』

対流圏界面の高さは、低緯度のほうが高い。

(d)は『誤』

乾燥断熱減率は約10℃/kmで、湿潤断熱減率は約5℃/kmです。
大気の平均では、1kmについて約6.5℃と言われています。

一般気象学 P21 下段参照。

巻末に解説動画案内があります。

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問2

第55回気象予報士試験 一般知識 問2

正解はです。

使う数字はこれ

空気塊を持ち上げる

1000hPaから900hPaまで持ち上げると、気温が10℃低下する。

その結果、飽和水蒸気圧も低下する。

水蒸気分圧も低下する

15.85hPaから14.265hPaに低下します。
この計算を忘れた人が多かったようです。

相対湿度の計算は

正しい計算式は
31.7×0.5×0.9/17.0=0.839
で、正解は④84%です。

『×0.9』が欠落して
31.7×0.5/17.0=0.932
として、④93%を選んだ人は、しっかり学習してくださいね。

巻末に解説動画案内があります。

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問3

第55回気象予報士試験 一般知識 問3

正解はです。

(a)は『乾燥断熱減率』

『熱』と言うキーワードから、なんとなく『乾燥断熱減率』だろうと目星をつけることができます。

まずは、熱力学の第一法則を思い出しましょう。

ここで、熱力学の第一法則で、熱量をゼロにすると断熱変化を表すことに気がつきます。

つまり、体積が増えると温度が下がるのです。

坊やがピンクの温かい風船を持って、山の上に昇ると、青い色に変わって温度が下がります。

理論的に説明するとこうなります。
一般気象学の53ページですよ。

こうして(a)は『乾燥断熱減率』であることが確認できました。

すると、(b)は、『熱力学平衡の式』か『角運動量保存則』のいずれかになりますが、この文言では、『角運動量保存則』は関係なさそうだと、ピンとくると思います。

(b)は『静力学平衡の式』

地衡風平衡はこんな図で表されますが、温度風の説明で使う図と一緒です。

静力学平衡の式がどのように関わってくるかは、下図のように密度と層厚の関係で考えると分かります。

巻末に解説動画案内があります。

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問4

第55回気象予報士試験 一般知識 問4

正解はです。

(a)は『誤』

よく出題される問題なので、当然知っているはずですね。
一般気象学p93上段をご覧ください。

不純物の助けを借りるので(a)は『誤』です。

(b)は『正』

これも頻繁に出題される問題なので、解説動画『氷晶の成長速度』を確認しておきましょう。

(c)は『誤』

一般気象学p97下段をご覧ください。

(d)は『誤』

一般気象学p96下段に『空気の過飽和度によって成長の形が違う』と書かれています。

したがって、(d)は『誤』です。

巻末に解説動画案内があります。

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問5

第55回気象予報士試験 一般知識 問5

正解はです。

(a)は『誤』

太陽光スペクトルの約半量は可視光域、残りの半量が赤外線域です。
紫外線域はわずか7%にすぎません。

スペクトルのピークは可視光領域にあります。

(b)は『誤』

地表面、海表面、あるいは大気で反射された太陽放射(短波放射)が、宇宙へ上向きに出ていきます。

宇宙に上向きに出ていく短波放射が、地球のアルベドになります。

(c)は『誤』

アルベドは、太陽放射の反射率のことです。

アルベドの計算に長波放射は使いません。

(d)は『正』

夏至の時期は、北極では日没がなく、1日中(24時間)直射日光が当たるので、赤道上よりも入射エネルギー量が多くなります。

巻末に解説動画案内があります。

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問6

第55回気象予報士試験 一般知識 問6

正解はです。

北緯φ度における地表面の速度

地表面の速度は、半径×角速度で表現できます。

北緯φ度で風速Uで移動している雲の速度

角速度保存則

回転半径が小さくなると、回転数が速くなる

角運動量保存則とは、『半径×速度が一定』

別の表現をすれば、『半径と速度は反比例』

北緯φ度の雲の速度

(b)を計算で求める

解説動画

この問題はとても理屈っぽいので、解説動画をご覧ください。

巻末に解説動画案内があります。

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問7

第55回気象予報士試験 一般知識 問7

正解はです。

(a)は『正』

850hPaの風のベクトル長さが最も長いのは地点Aであり、水平気圧傾度力が大きいことを意味しています。

(b)は『誤』

下図に示したように、地点Bは寒気移流場なので、気温は下降傾向になるので『誤』です。

(c)は『正』

上の図に示したように、地点Cは寒気移流場ですから『正』です。

(d)は『誤』

上の図に示したように、温度風ベクトルが最も長いのは地点Cであり、平均気温の水平経度が大きいことを示しています。

地点Aではないので『誤』です。

巻末に解説動画案内があります。

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問8

第55回気象予報士試験 一般知識 問8

正解はです。

(a)は『加熱』

青色で着色した部分は北側に熱移動、赤色の部分は南側に熱移動しているので、それぞれ高緯度側の大気を『加熱』していることになります。

(b)は『ハドレー循環』

下図の左側は、ハドレー循環による熱移動を示しています。
それぞれのピークは、ちょうどBとCの位置に相当します。

(C)は『傾圧不安定波』

上の図の右側は、『傾圧不安定波』による熱移動を示しており、AとDの位置に相当します。
『傾圧不安定波』とは、温帯低気圧を意味しています。

(d)は『PとR』

下の図は、水蒸気による顕熱移動の様子を示しています。
エネルギーを南北に振り分けているのは、PとRの位置になります。

(e)は『Q』

(d)が『PとR』ですから、(e)は選ぶ必要がなく、必然的に『Q』になります。
(e)の設問には意味がありません。

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問9

第55回気象予報士試験 一般知識 問9

正解はです。

(a)は『正』

一般気象学のP155に、『風も混合比も一様である』との記載があります。

(b)は『誤』

凝結がない場合は、気温低下とともに相対湿度は上昇します。

(c)は『正』

絶対不安定な状態が持続するのは例外的な現象ですが、直射日光によって地面が急激に上昇す場合に見られることがあります。

この特異的な現象を知らないとと引っかる問題です。

実は、わたしも引っかかって(c)は『誤』だと思いました。
しかし、(a)=『正』、(b)=『誤』には、絶対的な自信があったので、選択肢は③に決まってしまいました。
それで、状況によってはこういうこともあるかと、妥協して(c)=『正』を選ぶことにしました。

(d)は『誤』

一般気象学のP154の図を見ると、大気境界層の上端の高度が安定していないことが分かります。

下記の表で確認できるように、(a)と(b)で③に決まってしまいます。
(c)と(d)が不安でも、③を選ぶことができます。

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問10

第55回気象予報士試験 一般知識 問10

正解はです。

(a)は『寒候期』

北半球が冬半球となり、成層圏上層の風向が西風のときに発生する。

(b)は『地形等の効果』

プラネタリー波の振動励起には、電離層は全く関係ありません。

地表面の山岳と平地、陸と海などの違いによって、波動が生じます。

(c)は『上層』

下図に示すように、上層ほど、早く始まっている。

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問11

第55回気象予報士試験 一般知識 問11

正解はです。

(a)は『正』

(b)は『正』

(c)は『誤』

(d)は『正』

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問12

第55回気象予報士試験 一般知識 問12

正解はです。

(a)は『正』

(b)(c)(d)は『誤』

(b)の『的中率』は申請時には分からないはず。
(c)は、項目がない。
(d)の生年月日の記載は求められていない。

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問13

第55回気象予報士試験 一般知識 問13

正解はです。

(a)は『誤』

(b)は『誤』

国籍条項はありません。

(c)は『誤』

(d)は『誤』


巻末に解説動画案内があります。

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問14

第55回気象予報士試験 一般知識 問14

正解はです。

(a)は『正』

(b)は『誤』

(c)は『正』

(d)は『正』

巻末に解説動画案内があります。

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問15

第55回気象予報士試験 一般知識 問15

正解はです。

(a)(b)(c)(d)は『災害対策基本法』第2条の2の条文から選ぶ

巻末

解説動画のご案内

問06に解説動画を付けていますが、他にも15問全部の解説動画があります。

解説動画と解説記事は次のように使いわけてください。
解説記事は、基本的な答え合わせ
解説動画は、背景にある技術や情報を含めた授業
問06のサンプル動画をご覧になって、他の解説動画も見たい方はご利用ください。

恐縮ですが、めざてんサイトの運営費に充てるために有料設定(300円)にしています。
動画撮影に使用したスライドも同時に公開しています。
お支払いはクレジットカードになります。
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コメント

  1. だお より:

    傾圧不安定波について質問です。

    傾圧不安定波は南北の水平温度傾度が大きくなり、それを解消するために南北を蛇行をするものと理解しています。

    一方、東西指数についての参考書等の説明を見ると、どれも「東西指数が小さい(南北の高度差が小さい)場合、偏西風は弱く蛇行が大きい」、「東西指数が大きい(南北の高度差が大きい)場合、偏西風は強く蛇行が小さい」と記されており、矛盾を感じます。

    まず、水平温度傾度が大きいとは、東西指数で表されている等圧面における高度差が大きい状態、ということだと思っているのですが、これは合っているでしょうか。

    その場合、水平温度傾度や等圧面高度傾度が大きい場合、それを解消しようとするために、低圧不安定波は南北に蛇行するため、東西指数においても南北に蛇行するように思えてしまいます。

    以上の内容について、お手数ですが御回答お願い致します。

    • 北上大 より:

      だおさん、こんにちは。

      東西指数については、こちらの動画をご覧ください。
      メール講座で読者向けに配信した動画ですが、東西指数について説明しています。
      https://vimeo.com/648260930

      • だお より:

        ありがとうございます。
        東西指数の問題については、確実に解答できそうです。

        傾圧不安定派との関連について、傾圧不安定派によって水平温度傾度の大きい状況が解消された結果が東西指数が小さい(南北の蛇行が大きい)状態で、水平温度傾度の大きい状況が顕著になる前の段階(傾圧不安定派が現れる前の段階)が東西指数が大きい(南北の蛇行が小さい)状態、という理解でよろしいでしょうか。

        そもそも傾圧不安定派と東西指数を関連づけること自体間違っているでしょうか。

        質問が多く申し訳ありません。
        お手数ですが、よろしくお願いします。

        • 北上大 より:

          だおさん、こんにちは。

          >そもそも傾圧不安定派と東西指数を関連づけること自体間違っているでしょうか。

          すみませんが、そのような問題が出題されたことがないので分かりません。
          このサイトは、気象学者を育成している訳ではなく、気象予報士試験対策に特化していますので、出題されないことについては深入りしません。

          • だお より:

            少し深入りし過ぎましたね。
            試験で確実に点数を稼ぐための努力をしたいと思います。

            今回もありがとうございました。

  2. ケンケン より:

    問2
    ×0.9の部分ですが、どこから出てきた数字なのか思い出せません。
    教えていただければ幸いです。

  3. 岡本光弘 より:

    いつも動画配信有難うございます、わかりやすく重宝しています。さて、4月29日配信の大気境界層上端の高度の説明がしっくりきませんでした。一般気象学のP.157に「12時までに逆転層は完全に消滅し、高度約1,000mまで混合層がある。15時には混合層は最も発達し1,200mの高度に達している。」この記述だけでは足りないのでしょうか?

    • 北上大 より:

      岡本さん、こんにちは。
      >この記述だけでは足りないのでしょうか?

      わたしなりの解釈を書きます。
      大気境界層は下から
      ・接地層
      ・対流混合層
      ・移行層
      この3つの層から構成されています。

      混合層の上には移行層がありますから、『移行層の上端』が『大気境界層の上端』だと認識しています。
      そのため『混合層の発達』の記載だけで解答を『誤』と判断するのは無理があると思いまして、分かりにくい表現になってしまいました。

      • 岡本光弘 より:

        なるほど移行層まで考慮してと言う意味ですね、「ひょいひょい顔をだして」という記述から移行層が厚いのは混合層が活発なときと考えると200mの差どころではないですね。そこまで考えませんでした。