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gyaibiゲスト
はじめまして。今更の質問で恐縮です。第40回 専門知識 問4についてなのですが、過去問サイトにこの回がないのと、質問としては一般的なので、こちらでよろしかったでしょうか?、
「水蒸気画像の暗化は、トラフの深まりや高気圧の強まりを示している。」(第40回 平成25年第1回 専門知識 問4 題意)というのは、当たり前の知識のようなのですが、このメカニズムがわかりません。ご教授願えますでしょうか?
トラフの深まりによる暗化とは、「寒気の下降流の強まり」を意味すると参考書(参考:気象予報士簡単合格テキスト 専門知識 P222)にあり、温帯低気圧の進行方向後面の寒気の南下と下降流を例にしています。
この場合の低気圧の中上層大気はもともと乾燥しているので暗く写っているはずです。更に暗化するということは、この中上層が更に乾燥するということだと思うのですが、下降流となった寒気の後に入ってくる寒気は、もともとある寒気と同じものだと思うので、何故暗化するのかがわかりません。下降流により中上層の気圧が一時的(一定時間)に下がってゆくのだとすると、露点温度も下がり乾燥するという意味合いでしょうか?
また、高気圧の強まりによる暗化とは、水蒸気画像の性質から中上層のあまり湿潤ではない大気が更に乾燥することを意味すると解釈しております。地上の高気圧は中上層の大気の下降流によるものだと思うので、上空からの下降流により中上層の大気の気圧が下がるのだとすると、露点温度は下がり乾燥するという意味合いでしょうか?もし、そうだとすると、周囲との気温差の違いからくる温暖高気圧でも寒冷高気圧でも同じメカニズムでしょうか?
上記全く的外れな解釈かもしれないのですが、色々な本やサイトを参照しても、「寒気下降流の強まりや高気圧の強まり→水蒸気画像の暗化」という結論しか書かれておらず、メカニズムがわからないでおります。
すみませんが、よろしくお願いいたします。
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SMATゲスト
こんにちは。私もメカニズムを知りたいと思っていました。
やっとヒントとなりそうな記述を見つけたので紹介します。
これが正解であるという確証はありませんので、その点はご理解ください。引用元
気象衛星画像の解析と利用 –航空気象編– (平成14年3月)
https://www.data.jma.go.jp/mscweb/ja/prod/library_book.html第2章:衛星画像で観測される雲パターンと水蒸気パターン ( 2.5MB )
P18
2.2.1 ジェット気流に関連したバウンダリー
水蒸気画像の最も有効な利用法のひとつに、ジ
ェット気流の動向の把握がある。一般に上・中層
では、ジェット気流を境に極側の気団は赤道側の
気団より冷たく乾燥した暗域、赤道側では暖かく
湿った(雲域が存在する場合もある)明域を形成
することでバウンダリーが現れる。
図 2-2-1 に亜熱帯前線(Subtropical fronts)と寒
帯前線(Polar fronts)の概念図(Ramond et al., 1981)
を示す。
■■ ここから
ジェット気流近傍の前線帯上空の極側で
は沈降が強く、乾燥域が圏界面から下方へ伸びる。
ジェット気流極側の暗域はこの乾燥域に対応し、
明瞭なコントラストを持つバウンダリーを形成す
る。
■■ ここまで
一般に亜熱帯前線は幅が広く傾斜も急なので、
寒帯前線より幅が広く明瞭なバウンダリーが形成
されやすい。図 2-2-1 前線の概念図 はPDFを参照してください。
的を外していたらすみません。 -
gyaibiゲスト
ご解説ありがとうございます。
「ジェット気流極側の界面付近から乾燥した空気塊が沈降してくる」というあたりは理解できました(トラフの深まりの場合)。
気象衛星センターのHPらしいのですがこちらにも同じような記述がありました。
https://www.data.jma.go.jp/mscweb/ja/prod/pdf/book/1-chapter4.pdf
下記のような専門用語も出てきました。
4.1.4 乾燥貫入 Dry Intrusion
4.1.5 ドライスロット Dry Slot
とても初心者の稚拙な理屈の積み上げで納得できるような話ではなさそうですが、おかげさまで何となくイメージできるようになりました。ありがとうございました。
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