じゅじゅをさん、こんにちは。
読者に問題文を知ってもらうために、最初に問題文を掲示しますね。
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積乱雲が大規模に発生する前の大気の成層状態は、下層から中層にかけて絶対不安定となっており、降水が始まると積乱雲内の大気は条件付き不安定となる。(正・誤)
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エマグラムの曲線を思い浮かべてください。
大気を断熱的に持ち上げたときに、大気が乾燥している場合は乾燥断熱線に沿って気温が変化します。
大気が湿潤である場合は、湿潤断熱線に沿って気温が変化します。
雲を作りながら上昇するので、潜熱を放出して発熱するため乾燥断熱線よりも気温減率が小さいのです。
絶対不安定とは、下層の大気の温位が高い(暖かい)状態です。
火を焚けば煙が上昇するような現象で分かるように、暖かい空気を下層に留めておくことはできません。
もし下層の温位が高ければすぐに対流が起こりますから、そもそも自然界においては、絶対不安定という状態は存在し得ないのです。
「大気が絶対不安定となっており」という表現だけでも、問題文が間違っていることが分かります。
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この返信は4年、 10ヶ月前に北上大が編集しました。
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この返信は4年、 10ヶ月前に北上大が編集しました。
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