目次
第51回気象予報士試験 一般知識 問1
(a)は『正』
上図の高度15km付近までを対流圏と仮定して気温を見ると、赤道の真上の対流圏界面付近の気温が210K(-65℃)で、北極付近の230K(-45℃)と比べても、対流圏では最も気温が低いことが分かります。
これよりも低い気温を探すと、中間圏まで上昇しなければなりません。
この意外性は、度々出題されていますので、覚えておきましょう。
『対流圏界面の気温は低緯度で高く,中高緯度で低くなっている。』
第49回一般知識問1(b) 正誤問題
『対流圏界⾯付近の気温は,⾚道付近より中⾼緯度の⽅が低い。』
地球上の高度50キロくらいまでの範囲で、気温が最も低いのが北極や南極ではなく、赤道上空であることは意外性があり、気象とは関係ない友達との世間話でも、面白い話題提供になるのでネタとして使えますよ。
(b)は『正』
地上付近から高度3km辺りに着目すると、緩やかなS字カーブを形成しており、赤道付近が暖かく、両極(北極南極)側の気温が低くなっています。
その気温の傾きの線は、中緯度付近の傾斜が、赤道や両極よりも傾いています。
(c)は『誤』
上層の温度風の関係は、偏西風に代表されます。
偏西風は上空ほど強いということは、常識として知っているべきテーマです。
温度風との関係は、『温度風を徹底的に解説する』をご覧ください。
正解は①です。
第51回気象予報士試験 一般知識 問2
この問題は、一般気象学【第2版補訂版】の図7.1ですべて説明できます。
白丸の点線が『太陽放射量』、黒丸の実線が『長波放射量』です。
以下の説明では、左側を北極、右側を南極としています。
グラフの形状はあまり変わらないので、左を北極として読んでください。
出典:一般気象学【第2版補訂版】図7.1に加筆
(a)は『正』
(a)で示した赤い矢印で見る通り、赤道においては、太陽放射量が大きいですね。
(b)は『誤』
(b)で示した青い矢印で見る通り、北緯80℃では、太陽放射量が長波放射量よりも小さいので『誤』です。
(c)は『正』
(c)で示した青い矢印で見る通り、北緯80°よりも赤道の長波放射量が大きいので『正』です。
(d)は『正』
(d)の赤い矢印の長さと、(c)の青い矢印の長さの比較になります。
(d)の赤い矢印が長いので、文章通り『正』です。
赤道と極地方で太陽から受けるエネルギー量は、下図のように考えると極地方が小さく、両者の差が大きいことが想像できます。
そうすると選択肢は②か④に絞られますね。
②と④は(a)(b)(c)が全て逆になっていますから、(a)(b)(c)のどれか一つ自信があれば②を選ぶことが出来ますよ。
すべての設問に真っ向から取り組まなくても、こんな風に考えるのも試験対策の一つです。
姑息な手段ではありますが、まずは合格することが次のステップへの第一歩ですからね。
正解は②です。
解説動画
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このような解説動画を、15問全部に用意しております。
関心がある方は、巻末をご覧ください。
第51回気象予報士試験 一般知識 問3
(a)は『比例する』
この問題は、もし理屈が分からなくても分子量が大きい気体が重いので、直感的に『比例する』を選べるはずです。
一応理屈を書いておきます。
状態方程式は、PV=nRTです。
- P:圧力
- V:体積
- n:モル数
- R:気体定数
- T:温度
気体の分子量をM、質量をmとすると、モル数は n=m/Mで表されます。
すなわち状態方程式は PV=(m/M)RTになります。
この式を変形して m/V=(P/RT)Mと書くことができます。
気体の密度をρとすると、ρ=m/Vです。
すなわち、ρ=(P/RT)Mになります。
ここで圧力Pと温度Tが一定なので(P/RT)は定数ですから、密度ρは、分子量Mに比例することが分かります。
(b)は『27』
(a)で ρ=(P/RT)M を導き出しました。
求める混合比をwとすると、問題文の定義によりw=(水蒸気の密度)/(乾燥空気の密度)ですから
w=ρs/ρa=((Ps/RT)Ms)/((Pa/RT)Ma)になります。
添字のsはsteamで水蒸気成分を、aはairで乾燥空気成分を示します。
式を整理すると w=(PsMs)/(PaMa) となります。
ここで、
Ps:水蒸気分圧は42hPa
Ms:水の分子量は18
Pa:空気の分圧は(1000-42)=958hPa
Ma:空気の分子量は29
ですから
w=(42*18)/(958*29)=0.027
単位が(Kg/Kg)なので、これを(g/kg)に換算すると27になります。
計算機使用が禁止されている試験会場でこんな計算を手計算でやっていたらバカバカしいですよ。
選択肢は、27、44、71の3つなので、有効数字を一桁にして、どれに近いかを探れば十分です。
さらに言えば、(a)で『比例する』を選んでいれば①か②なので、27か71の判断ができればよいのです。
つまり、最初の数字が『2』に近いか、『7』に近いかを判断できればよいのです。
そこで、(42*18)/(958*29)の式の数値を丸めてこうしてしまいましょう。
(40*20)/(1000*30)
桁数を無視して数値だけを求めるなら、(4*2)/3で十分です。
8/3 = 2.67
これなら、暗算でも出来るでしょう。
この数値から、最初の数字が『2』か『7』かの選択ですから、『27』が正解であることが分かります。
正解は①です。
第51回気象予報士試験 一般知識 問4
これは、エマグラム上で湿潤空気塊を断熱的に上昇させるときの基本的な作図法を思い出せば自動的に正解が導かれます。
解説は不要でしょう。
一般気象学【第2版補訂版】の図3.11と、その説明文を読んでください。
(a)は『乾燥断熱線』
説明は省略します。
(b)は『等飽和混合比線』
説明は省略します。
(c)は『湿潤断熱線』
説明は省略します。
正解は②です。
第51回気象予報士試験 一般知識 問5
(a)は『誤』
-40℃以下であれば十分に低温なので、水滴が凍結するのに氷晶核を必要としません。
異物質の微粒子を含まない純粋な過冷却な水滴は、大きさにもよるが、温度が-33~-41℃の範囲内で自発的に凍結する。
出典:一般気象学【第2版補訂版】p92
(b)は『誤』
凝結核と氷晶核の役割を理解すれば、正解が見えてきます。
凝結核=水蒸気を吸収して水滴を作る吸湿性のエーロゾル。凍結する必要はない。
氷晶核=水滴を凍結させる働きを持つ微粒子で、凝結核よりもずっと少ない。
(a)(b)が『誤』なので、選択肢は④か⑤に絞られましたね。
(c)(d)のどちらか一つが分かれば、答えが決まりますよ。
(d)の方が直感的にわかりやすいかもね。
(c)は『正』
一見意味不明な語呂合わせ呪文ですが、昇華凝集過程の氷粒子の成長が速いことを説明しようとしている文章です。
(d)は『正』
雪の結晶と違って、あられは雲粒がぶつかり合ってくっつきながら成長します。
この過程を『雲粒補足成長』と表現していますから、この設問は『正』です。
正解は④です。
第51回気象予報士試験 一般知識 問6
難しい理屈はともかく、簡単な算数の問題です。
『収束』とは、空気が行き場を失うことです。
行き場を失った空気は、一般的に上昇して上空に逃げます。
『発散』とは、空気がどこかに行ってしまうことです。
どこかに行くとは、一般的には地表面を這うように拡散してしまいます。
それぞれの風速と辺の長さを掛け合わせるとその辺の風量が計算できます。
領域に入ってくる方向を『+』、領域から出ていく方向を『-』として計算して、累積のプラスの数値が大きいところが『収束』が大きいのです。
この計算結果がマイナスであれば、収束ではなく『発散』しています。
各辺の数値は、(風速×長さ)です。
分かりやすいように、流入する方向(プラス)は赤色で、出ていく方向(マイナス)は青色で表記しました。
全体の数値を加算した結果を中央に大きな数字で表現しました。
最も数値が大きいのは、Dの+500ですから、収束が最大なのは『D』です。
正解は④です。
第51回気象予報士試験 一般知識 問7
これは、頭を使う必要のないサービス問題だね。
ここでポイントを失うようでは、合格は無理だよ。
渦度の方向くらいはちゃんと覚えておこうね!
(a)は、同心円の等圧線に沿って吹く風です。
Aの位置では南風ですが、位置をずらせば同心円状の等圧線に沿って反時計回りに吹く傾度風と考えられます。
これで正渦度が決まります。
北半球ですから、この円は低気圧を示しています。
(b)と(c)は、平行な直線の気圧分布ですから、等圧線間の幅が狭い(密)な部分の気圧傾度が大きいので、その部分の地衡風の速度は大きくなります。
このような考え方に則って風の強さを模式的に赤い矢印の大きさで表現すると、下図のようになります。
青い矢印が渦度の方向を示しています。
鉛筆を両手で挟んで、両側の風の強さをイメージして、上から見たときに鉛筆が反時計回りに回転すれば『正渦度』、時計回りに回転すれば『負渦度』だと簡単に分かりますよ。
こんなことをしなくても分かりますけど、イメージを捉えるための初歩的なトレーニングです。
(A)は『正』
反時計回りが正渦度なので、(a)は『正渦度』です。
(B)は『負』
東西に平行な気圧傾度であれば、気圧傾度が大きいところ(等圧線が込んでいるところ)の風速が強ります。
模式図を上に示した通り、(b)は時計回りなので『負渦度』です。
(c)は『正』
説明を省力しますが、(b)の逆ですから『正渦度』です。
正解は②です。
第51回気象予報士試験 一般知識 問8
(a)は『正』
ちょっと問題文が何を言っているのか、理解できない人がいるかも知れませんね。
きちんと読み解くと、すごく当たり前のことを書いています。
中高緯度ってのは、北緯40°とか北緯60°辺りのことで、日本やヨーロッパなどを指します。
この場合は、問題意図から判断してして、温帯と読み替えても良いかもしれません。
傾圧大気ってのは、一言でいうと、等圧線と等温線が交差している大気状態です。
温帯においては、交差していな状態ってのは殆どありませんから、通常の温帯の大気状態ですね。
鉛直方向に地衡風のシアーってのは、同じ地点で中層と上層で、地衡風の速さが違うってことです。
気象の勉強をした人なら、温度風の関係を思い出してください。
結局、すごく簡単に言い換えてしまうと
『温帯においては、温度風の関係で、上層ほど偏西風が強い』
ということを言っているのです。
したがって『正』です。
(b)は『誤』
これも分かりやすく通訳するとすぐに答えが分かります。
傾圧不安定波の東西方向の波長とは、多少の誤解を恐れずに言い切ってしまえば、温帯低気圧の大きさです。
上の図は、発達した温帯低気圧の一例ですが、1000kmのスケールと比べてみて、温帯低気圧の大きさは1000km以上であることは明白ですから、数百km程度であるとの表現は正しくないですね。
したがって、解答は『誤』です。
(c)は『正』
この位置エネルギーが温帯低気圧発生から発達へのエネルギーになります。
詳しく書くととっても長くなるので省略しますが、一般気象学【第2版補訂版】の『7.6傾圧不安定波』を学習してください。
正解は②です。
第51回気象予報士試験 一般知識 問9
一つの積乱雲が発生して風に流されながら消えてゆくイメージは、こんな感じです。
単一の降水セル(積乱雲)の寿命は30分~60分程度で、上の図では、風に流されながらA地区付近で強い降水を示しています。
しかし、降水時間が短いので、大きな被害をもたらす可能性は小さいです。
積乱雲が連続的に発生して流される、線状降水帯のイメージはこんな感じです。
ステップが雑すぎて分かりにくいかもしれませんが、Aの地点では長時間に渡って断続的に強い降水が続いています。
これが、大きな災害を発生する理由なのです。
A地区の上流側(バック側)の同じ場所で上昇気流が発生して、降水セル(積乱雲)が連続して発生しているからバックビルディング型といいます。
この他に、下層の横風によって降水セルが形成される『サイドビルディング型』があります。
自然界においては『バックビルディング型』か『サイドビルディング型』か明確に分けることができず、複合型の『バック アンド サイドビルディング型』とされることが多いのです。
発生のメカニズムは、人参状の雲(テーパリング クラウド)と似ていますが、線状降水帯は、規模が大きく、日本列島を縦断するほどの長さに成長することがあります。
下の動画は、この解説を作成している現在の状況です。
関東から東北地方にかけて大きな線状降水帯が数百kmに及んでいることが分かります。
(動画3時間分ですが13秒で終わりますからぜひごらんください。)
このときの天気図がこれ
衛星画像がこれです。
(a)は『誤』
気象庁のサイトに『線状降水帯』の説明として、こんな風に書かれています。
次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が列をなした、組織化した積乱雲群によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水をともなう雨域。
問題文の『帯状降水域」と気象庁の『線状降水帯』は同じ現象を指しています。
(1)一方向の風に流された暖湿空気塊が、地形や前線などのきっかけで上昇気流となり積乱雲を発生します。
(2)発生した積乱雲は発達しながら風下に流されますが、同時に別の積乱雲がさっきと同じ場所に発生するので、まるで止まってるように見えます。
(3)これが、延々と300kmも連なるのが線状降水域です。
積乱雲は、次々と連続的に発生して、流されながら次々に消えていきますから、『長寿命で動かない』の記載は『誤』です。
(b)は『誤』
気象業務支援センターの模範解答(回答例)では『誤』とされています。
この問題は、悩んだ人が多かったと思いますな。
本当に純粋な『バックビルディング型』に限定すれば、この設問は『正』になるでしょう。
しかし、現実に被害を発生している気象現象では、下層風の風向は中上層の風向と違うことが多いのも事実です。
『このような降水域の多くは』という表現が、結構悩ましいところです。
個人的な感想として、この問題では『バックビルディング型帯状降水域』について論じているので、『正』と解答しても、あながち誤りとは言えないように思いますがねぇ。
実際に災害を発生する線状降水帯の多くは、『バック アンド サイドビルディング型』と呼ばれる複合型なのです。
このようなサイドビルディング型の要素を含んだ複合型の線状降水帯では、下層風は横から吹きますから、必ずしも『風向が高度にかかわらずほぼ一定』である必要はありません。
そのため模範解答では『誤』としているようです。
(c)は『誤』
風下側ではありません、風上側に新しい降水セルが形成されるのです。
地点Aから見ると、風上側に積乱雲が次々に形成されて、下流側に流されて地点Aに来るから、降水量が大きくなるのです。
もしも風下側に出来た降水セル(積乱雲)であれば、そのまま風下に流されて行くから、地点Aに対する影響が少ないので、問題になりません。
(d)は『誤』
バックビルディング型降水帯であれば、一般風の風向に沿った走向に降水帯が形成されます。
設問(b)を『誤』と判断しているのであれば、中上層と下層の風向が異なることになりますから、サイドビルディング型の要素を持っていることになリます。
サイドビルディング型であれば、下層風と中上層風が合成された方向に降水帯が形成されます。
いずれにしても『一般風の風向に対して垂直な走向』は『誤』です。
正解は⑤です。
第51回気象予報士試験 一般知識 問10
(a)は『誤』
気象庁のサイトから引用した図を見ると、100年間の差は約0.73℃ですから、『2℃を超えている』と言う設問は『誤』です。
(b)は『誤』
上と同様に、気象庁のサイトから図を引用します。
太線(青)が、5年移動平均値です。
ご覧に慣れば一目瞭然ですね。
何回も下降してる期間がありますので、設問は『誤』です。
(c)は『誤』
火山噴火に由来する成層圏エーロゾルの影響は2~3年残るので、2~3ヶ月で消えるという設問は『誤』。
一般気象学【第2版補訂版】p277を参照してください。
また、ネット上の資料として次の文があります。
火山灰は粒径が大きいので、最初の数ヵ月で対流圏に落下してしまい、その後の主な粒子は、成層圏を満たした多量の亜硫酸ガスから形成される硫酸粒子である。
この硫酸粒子によって平常時の100倍にもおよぶ濃いエアロゾル層が形成され、成層圏では対流圏のように雲や雨によるエアロゾルの大気からの除去作用が有効に働かないので、2~3年にわたって成層圏に滞留し、全地球規模で維持されるようになる。出典:名古屋大学 小野晃
(d)は『誤』
気象庁の資料によると、『冬日の日数は減少』しているので、『ほとんど変化傾向が見られない』とする設問は『誤』です。
冬日の日数は減少し、熱帯夜の日数は増加している。猛暑日の日数は増加傾向が明瞭に現れている。
出典:気象庁
正解は⑤です。
問9から問10の設問が、連続10個続けて『誤』なので、不安になった人もいたのではありませんか?
こんな意地悪な設定もあるので、自信を持って答えてくださいね。
第51回気象予報士試験 一般知識 問11
(a)は『正』
夏の北半球は太陽照射エネルギーが多く、中層大気のオゾン層加熱されるので、結果的に北極域が高気圧になります。
(b)は『正』
北半球の地衡風は、温度風の関係で高温側を右手に見て吹きます。
(a)によって北極域が高温であることが分かっているので、北極を右手に見て吹く風ですから、東風が卓越することが容易に分かります。
(c)は『誤』
プラネタリー波によって、同心円状が乱れて蛇行します。
(d)は『誤』
傾圧不安定波は、問8で述べているように、傾圧大気による位置エネルギーを解消するために発生する波であり、大規模な地形などに起因するプラネタリー波とは性質が違います。
(e)は『正』
詳細なメカニズムはともかくとして、一般気象学【第2版補訂版】にこのような記載があります。
成層圏の突然昇温を起こすものは、やはり対流圏で発生して上方に伝搬してきたプラネタリー波である。
出典:一般気象学【第2版補訂版】P263
『正』の数は、(a)(b)(e)の3個なので、正解は③です。
第51回気象予報士試験 一般知識 問12
(a)は『正』
災害対策基本法第2条第2項より
災害を未然に防止し、災害が発生した場合における被害の拡大を防ぎ、及び災害の復旧を図ることをいう。
問題文と法律の条文が同じなので『正』です。
(b)は『正』
- 中央防災会議:災害対策基本法第11条
- 都道府県防災会議:災害対策基本法第14条
- 市町村防災会議:災害対策基本法第16条
それぞれ法律で規定されています。
(c)は『誤』
以下のように分担が分けられており、すべてを中央防災会議が作成するわけではありません。
- 防災基本計画:中央防災会議が作成(災害対策基本法第34条)
- 防災業務計画:国の行政機関が作成(災害対策基本法第36条)
- 地域防災計画:都道府県防災会議や市町村防災会議が作成(災害対策基本法第2条10項)
(d)は『正』
災害対策基本法第23条の2第1項
条文通りですね。
正解は③です。
第51回気象予報士試験 一般知識 問13
(a)は『正』
気象業務法第17条第1項の条文通りですから『正』です。
気象庁以外の者が気象、地象、津波、高潮、波浪又は洪水の予報の業務(以下「予報業務」という。)を行おうとする場合は、気象庁長官の許可を受けなければならない。
(b)は『正』
気象業務法第20条の条文通りですから『正』です。
第十七条の規定により許可を受けた者は、当該予報業務の目的及び範囲に係る気象庁の警報事項を当該予報業務の利用者に迅速に伝達するように努めなければならない。
(c)は『正』
気象業務法第21条に規定されています。
気象庁長官は、第十七条の規定により許可を受けた者が次の各号の一に該当するときは、期間を定めて業務の停止を命じ、又は許可を取り消すことができる。
(a)(b)(c)がすべて『正』なので、正解は①です。
第51回気象予報士試験 一般知識 問14
(a)は『誤』
気象予報士登録の期限を定めた法律や規則はありません。
(b)は『誤』
気象予報士が気象の業務に従事するときの届け出は、気象予報士本人ではなく、予報業務を申請する会社などが行います。
気象業務法施行規則第10条第2項2号
(予報業務の許可の申請)法第十七条第一項の規定により予報業務の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した予報業務許可申請書を、気象庁長官に提出しなければならない。
事業所ごとに置かれる気象予報士の氏名及び登録番号を記載した書類
(c)は『誤』
気象業務法第24条の21に定めている気象予報士の登録を受けることが出来ないものとは次のふたつです。
- 気象関連法律違反で罰金以上の刑に処されてから2年以内の者
- 登録抹消処分を受けてから2年以内の者
ここには、自ら登録を抹消した者は含まれません。
正解は⑤です。
次の問15もそうだけど、自らの気象予報士に関する規則ですから、全部できて当然ですよ。
気象予報士の身分や就業に関する規則は、出題頻度が非常に高いので、しっかり覚えておいてください。
『法規はポイントの宝庫』を読んでおくと役に立ちますよ。
第51回気象予報士試験 一般知識 問15
(a)は『誤』
気象業務法施行規則第12条の2
記録の保存期限は3年間ではなく、2年間です。
そもそも気象関係の法規で、『3年間』という期間の定めはありません。
(b)は『正』
気象業務法第46条、49条
許可を受けないで予報業務を行つた場合は、予報業務を行った気象予報士に加えて事業者(会社等)も処罰されます。
(c)は『誤』
気象業務法第19条第3項では、(気象予報士に行わせなければならない業務)として、現象の予想だけを定めています。
気象庁発表の予報の確認は、気象予報士に限定された業務ではありません。
解説動画のご案内
問2に解説動画サンプルを付けていますが、他にも15問全部の解説動画があります。
基本的にここの解説記事に準拠しているだけなので目新しいことはなく、動画が特に必要なわけではありません。
でも、画面を見ながら人の声が聞こえると理解しやすいという人もいるかも知れませんね。
問2の動画をご覧になって、他の解説動画も見たい方はご利用ください。
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