第50回気象予報士試験 実技2 問2

第50回気象予報士試験 実技2 問2(1)

初期時刻が4月2日21時ですから、最初に問題用紙の余白にこんな風に書いて、日付が確認できるようにメモしておきましょう

00 4/2 21
12 4/3 09
24 4/3 21
36 4/4 09
48 4/4 21

①低気圧中心の予想位置
図6、7、8、9の地上気圧配置図から、低気圧中心を読み取って解答図に転写すれば、解答図が導かれます。

コンパスで転写してもよいし、緯度経度から読み取ってX印をつけても良いでしょう。
この問題では、大きくずれていなければ大丈夫です。

なお、低気圧の中心位置は、低気圧文字L中心位置です

②穴埋め問題

(a)移動した距離は約『500』海里
緯度10°間は600海里と定義されているので、これを基準に長さを測れば移動距離が計算できます。
ただし、高緯度になると若干縮小されるので、同じ緯度領域で計算する必要があります。
図1に解答図の移動距離を転写すると下図のようになります。

わたしのプリンタ出力では、北緯20°~30°間の長さは34mmで、低気圧の移動距離は28mmでした。
600海里/34mmx28mm=494海里
50海里単位で解答するので、500海里になります。

プリンタの出力は実際の試験問題とは違っていると思いますので、皆さんそれぞれの環境で実際に測定してくださいね。

(b)平均の速さ『20』ノット
ノットの単位位は[海里/hr]ですから、(a)の答えである500海里を24時間でわれば良いのです。
500海里/24hr=20.8ノット
5の倍数で答えるので20ノットになります。

(c)低気圧の移動の速さ『遅く』なります。
①の解答図で判断すれば一目瞭然ですね。
今後の24時間の距離が短くなっています。
 
(d)3月9日9時以降、低気圧の移動方向は『北北東』に変化

(e)3日21時以降は移動の速さが『速く』なる

(f)平均の移動の速さは約『30』ノット
3日21時から4日21時までの移動距離を測定して24で割れば平均速度が計算できます。

わたしのプリントで、北緯30°~40°の長さが30mmでした。
24時間の移動距離が38mmなので
600海里/30mmx38mm=760海里
760海里/24hr=31.7ノット
5ノット単位で答えるので、解答は30ノットになります。

③トラフ位置の解析
トラフの解析は、500hPa面の等高度線と渦度の分布に基づいて判断します。
特に注目すべきは、低気圧性の曲率と正渦度の極大域です。

問題は、00時間と24時間のトラフですが、12時間と36時間も一緒に見てみましょう。
トラフの位置はこんな感じです。
位置を見失わないように秋田(北緯40°東経140°)にマーキングラインを入れています。

上の図のラインを解答用紙に転載すれば解答になります。

2日21時のトラフ位置について、模範解答と合成したところ下図のようになっていました。

赤い線が模範解答です。

わたしの解答は、トラフが負渦度をまたいでいますが、そんなことはありえない現象のようで、模範解答では正渦度域の端で止めています。

解答用紙には細かいグリッドがないので、正否の判断にはあまり影響しないと思いますが、考え方としてトラフは負渦度域をまたがないとおぼえておきましょう。

nyanmonightさんのコメントによって、2020年8月13日追記

『3日9時以降、低気圧の移動方向は北北東に変化し、3日21時以降は移動の速さが速くなる』の要因となる500hPa面のトラフ低気圧との関連時間的変化を35字で。

500hPa面のトラフと低気圧の位置関係を取り出して図にしてみました。

トラフと低気圧を結んだ直線がだんだん短くなっていることが分かりますね。

温帯低気圧が発達する条件のひとつが、上層の気圧の谷(トラフ)と地上低気圧中心を結んだ線が高度と共に西に傾いていることです。
上の図を見ると、2日21時にはトラフと低気圧が遠く離れていますが、時間経過と共に徐々に近づき3日21時にはトラフと低気圧が連携して気圧の谷の軸が西に傾いた関係になっています。
4日9時にはその関係がさらに明確になっています。
このようなことを35字にまとめれば良いのですが、作文が難しいですね。

書くべき項目はこんなことかな。

  • 500hPa面のトラフと低気圧の距離が近づくこと
  • トラフが低気圧の西側にあること
  • 最終的にトラフと低気圧が合体すること

さて、35字にまとめると
『500hPa面のトラフが低気圧の西側から近づいて低気圧と連携する。』(33字)

模範解答は
『低気圧は中国東北区から深まりながら南下するトラフと次第に結びつく。』(33字)

言わんとすることは大体同じなのですが、最大の違いは『深まりながら』が入っているか否か。
深まりながらは当然分かっているのですが、『500hPa面のトラフ低気圧との関連時間的変化』に『深まりながら』を入れるべきなのかの判断が間違ったということでしょうか。

⑤寒冷前線に対応する等温線『9』

寒冷前線解析の指標になるのは通常次のようなところです

  • 等相当温位集中帯の南縁付近
  • 等温線集中帯の南縁付近
  • 上昇流極大域分布
  • 地上低気圧等高線の湾曲部分
  • 地上天気図の降水域
  • 風向の分布の変化ライン

この問題では、850hPaの等温線700hPaの鉛直流に着目してと指定されています。
図9右下を見てすぐに気づくのは、等温線の混み具合と上昇流の極大値ですね。

図示するとこんな具合になります。

この様子を50字で表します。
しかし気象予報士の試験で50字というのはずいぶん長いですね。

北上大の答え
『9℃等温線の北西側では等温線の間隔が南東側よりも密であり、9℃等温線に沿って上昇流極大域が分布している。』(52字)

模範解答は
『9℃の等温線に沿って上昇流の極大点が連なり,その北西側で等温線の間隔が相対的に狭く予想されている。』(49 字)

50字の文章がまったく同じなどありえないので、この程度の出来で良いのではないでしょうか。

第50回気象予報士試験 実技2 問2(2)

①トラフTと日本海西部にある低気圧との位置関係の変化を60字で

3日21時日本海西部のA位置(北緯40°東経131°)にある低気圧が東に10ノットで進んでいます。
このままの速度で東に進めば、12時間後には赤い丸で示したA’辺りの位置に移動する計算です。

12時間後の3日9時の予想図では、BとB’と2つの低気圧があります。
移動速度と方向から判断して、Bを選択します。
B’の位置はA位置から離れすぎているので12時間の移動では無理があるように思います。

さらに12時間後の3日21時にもCとC’の2つの低気圧が予想されていますが、ここは迷わずCですね。
仮に3日9時でB’を選んだらここではC’になりますが、B位置からC’にワープすることは出来ません。

次の12時間後の4日9時にも、DとD’の2つの低気圧があります。
日本の南から北上した低気圧の動きなどから判断して、C位置からD’まで動くのは不自然ですから、Dの位置だと判断しました。

低気圧の位置が決まったら、先のトラフの図と合体させてみます。

この図の状況を60字で説明すればよいですが、どう書くかなぁ。

トラフTは、2日21時には低気圧の北西に遠く離れているが、徐々に南下して3日21時には低気圧の西側に近づき、さらに近づく。』(62字)

模範解答は
トラフTは,2日21時には低気圧の北西側に遠く離れているが,次第に接近し,4日9時には低気圧のすぐ西側に達する。』(56字)

4日9時の状態を問われているのだから、4日9時の言葉を入れるべきだったのかもしれません。

②850hPaの気温に着目した前線であれば、等温線集中体の南縁と見るべきです。
3日21時から4日21時までの前線に赤いラインを付けてみました。

前線の気温が徐々に低下しています。
4日21時の赤いラインは、北海道付近では「南南西-北北東」に見えます。

16方位で答えよとの指定ですが、北とも言い切れず、北と北北東の中間ですよね。

模範解答は『南-北』でしたが、『南南西-北北東』でも正解の扱いになると思いますよ。
8方位で答えよなら『南-北』です。

模範解答

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コメント

  1. ぺれぐ より:

    こんにちは。
    質問、というより確認したいことがあります。
    問2(1)の④なのですが、この問題で関係するトラフとは具体的にはどれの事なのでしょうか?
    北上大さんの解説図では前問で答えた「トラフT」について描かれているように見えますが、文章的には別のトラフの事を言っているように思えます。

    この問題のポイントは、「トラフT」とは別のトラフ(初期時刻、中国東北区の +115×10-6/s の正渦度極大域に対応)が関係している、
    という認識でよろしいのでしょうか?

    • 北上大 より:

      ぺれぐさん、こんにちは。

      >「トラフT」とは別のトラフ(初期時刻、中国東北区の +115×10-6/s の正渦度極大域に対応)が関係している、
      >という認識でよろしいのでしょうか?

      その認識は違います。
      ④の解答文章は、
       ②の低気圧の移動と
       ③のトラフ位置解析結果
      を受けて、②の低気圧と③のトラフとの関係を述べているので
      対象は、トラフTです。

      これら一連の500hPa天気図の中に、判断に迷うような別のトラフがあるとは思えません。

      中国東北区の +115×10-6/s の正渦度極大域はありますが、これに対応しているトラフは見当たりません。
      すべての正渦度極大域が個別のトラフに対応しているわけではありません。

      • ぺれぐ より:

        北上大さん、返信ありがとうございます。

        そうでしたか。
        3日21時において、トラフTと日本の南海上の低気圧とでは離れすぎているので伊豆諸島付近にトラフでもあるのかと思っておりました。
        模範解答にある「中国東北区から」というのも勘違いしてました。

        ありがとうございました。

  2. nyanmonight より:

     こんばんは。

     問2のトラフ解析ですが、2日21時のトラフの模範解答を
    トレーシングペーパーでなぞって、問題用紙に重ねると、負渦度域
    を全く跨ぎません。正渦度域のΣの記号に似た箇所で止まっています。

     状況によっては、負渦度域をまたぐこともあると理解したほう
    が良さそうとのことですが、どうなんでしょう?

    • 北上大 より:

      nyanmonightさん、こんにちは。

      先日は、鉛直p速度の計算で簡略化法(3/1000をかける)を提案していただきましてありがとうございました。

      今回ご指摘の2日21時のトラフについて、図5と模範解答を、PC画面上で合成したところ、下図に示したようにnyanmonightさんがおっしゃるとおり、正渦度域の端でピッタリと止まっています。
      トラフ
      トラフが負渦度域をまたぐ可能性を考えてはいけませんね。
      本文も訂正しておきます。
      ありがとうございました。

  3. 田中 より:

    また似たような問題が出たときに迷ったりしないようにしたかったので質問しました。

    資格保持者である北上大さんの貴重なをご意見ありがとうございました。

  4. 田中 より:

    回答ありがとうございます。

    問1(1)の下から3行目の問題文に  ⽇本海⻄部には中⼼気圧が( )hPaの低気圧があって東へ進んでいる。この低気圧も前線を伴っており,寒冷前線は850hPa⾯の( )℃の等温線に対 応している。

    この問題文から低気圧は前線を伴っているとなっていますが、12時間後にはBは前線を伴っているのでしょうか?
    等温線の集中帯の南にあるのはわかりますが、対応する温暖前線が見えないです。

    初期時刻にはやや不明瞭ではありますが低気圧中心付近から温暖前線と寒冷全前線が伸びており、12時間後の等温線の形とB´の位置をみると温暖前線と寒冷前線があるように見えます。

    URLでみていただきたかったのは3日9時に北海道の西海上に前線を伴った低気圧(B´)があるということです。

    この問題のときは受験しておらず、過去問として解きました。
    初見の解答として記憶は曖昧ですが
    トラフTは,2日21時には低気圧の北西側に遠く離れており、その後は間隔が縮まるものの結びつかず、36時間後には低気圧は消滅している。(66字)

    • 北上大 より:

      田中さん、こんにちは。

      >この問題文から低気圧は前線を伴っているとなっていますが、12時間後にはBは前線を伴っているのでしょうか?

      分かりません。
      受検職人のわたしにとっては、荷が重い質問のようです。

      受検職人のテクニックとしては次のように考えています。

      試験問題として、トラフと低気圧の関係を問われたら
        『接近、結合して低気圧が発達する』
      のが常道パターンです。
      気象災害をもたらす低気圧発達のパターンを受験者に学習させるのが狙いだと考えています。
      逆に『トラフが接近してもその後低気圧が消滅する』ような事象を学習させても、気象災害を予防するための予報士育成にはあまり有効ではありません。

      実技試験で出題される気象現象の多くは、大きな気象災害をもたらすようなパターンを認識させる問題です。

      ですから、実技試験では『トラフと結合して低気圧は発達する』ことを前提としてストーリーを組み立てるのが、合格への道だと考えています。
      (ポーラーロウのように大きく発達しないで被害をもたらす場合もありますが)

      以上のような考え方から、受験テクニックとしては、低気圧はB’ではなくBを選び、トラフと結合させるのがこの問題の正解だと判断します。
      (すみません、気象の本筋から外れた邪道な考え方です)

      >問題とケンカしても意味がないので、解答例に近づきたいと思いたいのですが理解できないです。

      このように思うのなら、気象災害につながる『常道パターン』を認識されるのが良いかと思います。
      BとB’の可能性が5:5なら当然Bを選ぶ、4:6でもBを選ぶでしょう。
      3:7なら悩むところですが、仕方なくB’を選んでどんなストーリーにするか悩みます。

      田中さんにとって、BとB’の可能性認識は如何ほどだったのか。
      3:7あるいは2:8でB’だと思うのなら、仕方ありませんね。

      責めているわけではありませんが、過剰な発言と感じる点がありましたらお詫びします。
      なお、低気圧B’の可能性については、わたしの守備範囲外なので、これ以上議論を重ねることは遠慮します。

  5. 田中 より:

    北上大さんご回答ありがとうございます。
    矢印で示されている移動方向と10ktと表示されている移動速度は前12時間の平均なので12時間後もそのような動きになると言い切れないので根拠としては不十分な気がします。気圧配置からもあり得ると考えられるような気がします。

    12時間後のBの低気圧周辺には初期時刻に伴っていた等温線の集中帯と雲域がないと思います。雲域はともかく、いきなり等温線の集中帯を伴わなくなることがあるのでしょうか?これについてはどのように解釈されていますか?

    あと、当時の天気図のURLを張り付けていましたがご覧になられたでしょうか?

    問題とケンカしても意味がないので、解答例に近づきたいと思いたいのですが理解できないです。すみません。

    • 北上大 より:

      田中さん、応答が速いですね。

      わたしは気象学者ではないし、現場の予報官でもありません。
      いわば、気象予報士の受検職人とでも言うべき立場このサイトを運営しています。
      三角定規の使い方とか、語呂合わせとか、まさに気象ではなく受検職人の仕事です。

      そのような立場での発言であることをご了解ください。

      >矢印で示されている移動方向と10ktと表示されている移動速度は前12時間の平均なので12時間後もそのような動きになると言い切れないので根拠としては不十分な気がします。気圧配置からもあり得ると考えられるような気がします。

      田中さんがおっしゃる可能性を否定することはしませんが、受検職人の立場で言うと、
      東へ10ノットの低気圧が、北東へ30ノットに急変するなら、原因となる強風軸の存在や、急変の兆候を前問などで誘導提示するのが通常の出題傾向です。
      そのような誘導がないので、東へ10ノットは尊重すべきデータだと思います。

      >いきなり等温線の集中帯を伴わなくなることがあるのでしょうか?これについてはどのように解釈されていますか?

      これも、わたしが議論をすべき項目ではないと思います。
      いま、図6(右下)を見ると、低気圧Bの位置は等温線集中帯の南縁付近にあるように見えますが、どうでしょうか。

      >あと、当時の天気図のURLを張り付けていましたがご覧になられたでしょうか?

      URLの内容は拝見しましたが、提示された意図が分かりませんでした。
      予報士試験は与えられた図表だけで判断しますので、解答作成には参照しません。

      東京堂出版の『模範解答と解説』を毎号購入して、参照しています。
      この問題の低気圧の位置については、次のような記載だけで、全く理由は書かれていません。
      『2日21時に日本海西部にあった低気圧は、図6の3日9時に1014hPaのL、図7の3日21時1008hPaのL、図8の4日9時に998hPaのLとしてやや発達しながら日本海を東進している。』
      著者である天気予報技術研究会の人は、あまり深入りする必要はなくこの程度の説明で十分な問題だとの認識なのでしょう。

      ところで、低気圧がB’だとすると、その後C’にいきますよね。
      その次は、DかD’か?
      最終的に、60字の解答文は、どのように作成されたのでしょうか。
      受検職人としては、そちらに関心があります。

      お気に触った点もあろうかと思いますが、失礼の段は、お許しください。

  6. 田中 より:

    質問ですが、
    私は問2(2)でB´をと判断しました。低気圧に対応する衛星画像の雲域をみると発生期~成長期(やや不明瞭なバルジ状の雲域)と等温線集中帯を追っていく(問1の問題で低気圧に対応する等温線について問われています。)とB´となるような気がします。
    あと、確かに移動速度が10ノットと予測されていますが、強風帯によって流されていると考えることもできると思います。

    chiketan.web.fc2.com/2014-04a.html
    2014年4月上旬の天気図 – FC2

    2014年 4月 – 気象庁
    https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/data/hibiten/2014/1404.pdf#search=%272014%E5%B9%B4%EF%BC%94%E6%9C%88%EF%BC%92%E6%97%A5++%E5%A4%A9%E6%B0%97%E5%9B%B3%27

    この解答例が理解できなかったので探しました。

    解答例は模範解答であり、この解答と思考に近づけていかなければ合格は出来ないと思ってはいます。

    • 北上大 より:

      田中さん、こんにちは。

      田中さんの見解である「バルジと等温線集中帯を追っていく」可能性と「強風帯に流される」可能性については、わたしは論評できません。

      田中さんは、上記2つの可能性から「B’となるような気がする」と書いておられますが、Bとなる気はしないのでしょうか。
      BとB’の両者の可能性があるとしたら、どちらかを否定する理由を考えるのも一つの方法です。

      B’を否定する理由は、重要なヒントである移動速度に合致しない点が根拠です。
      Bを否定する理由が見当たりません。

      それと、上の小林さんとActorさんへの回答でも書いたことですが、B’を選ぶと①の解答の論理性が破綻してしまいます。
      ずるいやり方かもしれませんが、2つの可能性があるなら(求められているであろう)解答文に合わせた選択をするのも試験のテクニックかもしれません。

      こんな回答でご質問の主旨に合っているでしょうか。

  7. ブロッケン より:

    50回問2(1)⑤について

    問2(1)⑤(丸5)の「4日21時に新たに形成される寒冷前線の特徴」を求める問題ですが、これまであまり見たことがない問題のように思います。

    前線は、等温線集中帯の南縁や、風の収束する箇所で上昇流が生じている箇所だとは思いますが、新たに形成される寒冷前線の特徴として「上昇流の極大点が連なっていて、等温線集中帯の南縁」であることが連想できませんでした。特に「上昇流の極大点が連なっていて…」という部分。

    「上昇流の極大点」は発達する低気圧の前面にあるだろうことは連想できるのですが、
    それまでの寒冷前線を追ってみると、「上昇流の極大点」との関連性は少ないように思います。
    確かに「それまでの寒冷前線」は、「新たに形成される寒冷前線」ではないので、その特徴はないのかもしれません。

    この問題は関連して結構な配点になるようで、解答できるようになる着眼点はどこなのでしょう?
    何か解説されている資料とかがありますでしょうか?

    • ブロッケン より:

      自己レスですが。
      今日一日この問題を見直したり、39回実技1問4を見たり、
      「天気予報のつくりかた・東京堂出版」をもう一度読み直したりしていました。

      色々と可能性を探る方向で、
      問題に示されたポイントに沿って、状況を解釈して結びつけなければという理解をしました。

      一律な答えがあるわけではなく、状況に応じた柔軟な把握が必要なんだろうなぁと思った次第です。

  8. ゴロゴロ より:

    大変お世話になります。
    4日21時のトラフを基にした3日21時のトラフの位置の解析をする問題について質問です(問2(1)③関連)

    <確認したい内容>
    4日21時(48時間予想)のトラフは、5280m~5580mが範囲として描か
    れています。そのため3日21時(24時間予想)のトラフも同様の範囲を意識して描きました。経度的にはほぼ同じ位置的ですが、南北に長いトラフになります。この場合正解になりそうでしょうか?

    • 北上大 より:

      ゴロゴロさん

      ゴロゴロさんの解答は、このようになるのですね。

      トラフラインが蛇行するのは見たことがないので、ラインを引くときにちょっと違和感を覚えます。
      さらに、模範解答図に付記するとこうなります。

      実際のところトラフの長さを決めるのは、難しいです。
      はっきりとした作法があって、ここからここまでというわけには行かず、全体のバランスをみながら「この辺かな」と言うさじ加減が必要です。

      ラインが緩やかなS字カーブを描いていますが、あまり見かけない格好なので気持ちが悪いです。
      それと、模範解答図に並べたときに、3日21時だけが突出して長いのでバランスが悪いですね。

      それから、、ゴロゴロさんの根拠となっている等高度線の範囲を基準にするという考え方は、わたしは聞いたことがないです。
      ゴロゴロさんの学習で、トラフが同じ等高度線範囲を維持すると言う知識や経験を学んだのでしょうか。
      トラフが、同じ等高度線の範囲で動くと言うルールや経験則を、わたしは知りませんのでこのラインは描きませんね。

      結論として、正解になるか減点されるか、わたしには判断できません。
      はっきり言えることは、わたしなら北緯40度線より北側のトラフラインは描きません。

      確証はありませんが、この問題が5~6点の配点だとしたら、半分の2~3点程度ではないでしょうか。

  9. 北上大 より:

    actorさん

    >自分も小林さんと同じくB´を選択してしまい解答を誤ってしまいました。

    10ノットで移動している低気圧が12時間後に700kmも離れたところには移動できません。
    まず、ここで大きな間違いを犯しています。

    >上記でC´からはD,D´ともに選択できないと書かれているのですが、気象予報士試験では着目している低気圧が地上天気図から消えることはほとんどないと考え、もし行方がわからなくなってしまった時は低気圧の進行経路を誤っていると捉えて問題ないのでしょうか?

    この問題では、4日9時までのトラフと低気圧の位置関係の変化を求めています。
    予報士試験でトラフと低気圧の位置関係を問われたら、まずは結びつきを考えます。
    (もちろん例外はありますが)
    問われている4日9時の低気圧が、今までの経緯と関係なく、突然トラフの前に現れることはありません。
    実務はともかくとして、予報士試験では論理性の破綻がないような事象を選んでいるはずです。
    そのような観点からも、4日9時のトラフは低気圧DまたはD’と結びつくべきであり、論理的にそぐわない、B’からC’への選択は間違いだと気づくべきです。

    下の図で示すように、B’とC’を選ぶと、徐々に近づくべきトラフとの距離が遠くなり、説明がつきません。
    トラフと低気圧

    >地上予想天気図でLの字が増減する時、経路を誤らず解析する先生なりの方法やコツがあればお教え頂きたいです。

    論理的に破綻しないことでしょうか。
    この問題では、低気圧の移動速度でが強いメッセージでしたが、正渦度の位置であったり、ジェット気流の強さであったり、等高度線の曲率であったり、与えられたいろいろな条件を考慮して、論理的に破綻しないことを優先します。。

    それから『先生』はやめてください。
    特に気象に詳しいわけでも専門家でもなく、たまたま合格しただけのオヤジにすぎません。
    間違いを繰り返しながら分からない頭で、皆さんと一緒に考えているだけですから、呼びかけは「北上さん」でお願いします。

  10. actor より:

    こんばんは、自分も小林さんと同じくB´を選択してしまい解答を誤ってしまいました。

    C´からの12時間後ではその低気圧が消滅or別の低気圧に取り込まれるのかと勘違いしてしまいました。

    上記でC´からはD,D´ともに選択できないと書かれているのですが、気象予報士試験では着目している低気圧が地上天気図から消えることはほとんどないと考え、もし行方がわからなくなってしまった時は低気圧の進行経路を誤っていると捉えて問題ないのでしょうか?

    また、地上予想天気図でLの字が増減する時、経路を誤らず解析する先生なりの方法やコツがあればお教え頂きたいです。

    解説頂いている移動速度等以外にありますでしょうか?

  11. 小林 より:

    日本海の西部にある低気圧を追っていく問題についてです。
    私は低気圧がAからB’の位置まで移動すると判断してしまいました。
    解説を読んでも、私のセンスがないため理解できません。
    何を根拠に判断したら良いのでしょうか。

    ちなみに普段は、
    ・500hPa面の地衡風の流れ、正渦度極大値
    ・850hPa面の等温線、低気圧性循環、上昇流極大値を参考にしています。

    • 北上大 より:

      小林さん

      >私は低気圧がAからB’の位置まで移動すると判断してしまいました。

      この場合は、低気圧の移動速度が最大のヒントです。
      図1には、低気圧の移動速度が東に10KTと表示されていますね。
      10KTとは時速10海里の速度です。
      12時間後なら、120海里ほど移動しているはずです。
      120海里は、120×1.852km=222kmです。
      (北緯30~40°の距離が約1100kmですから、その5分の1です。)
      (海里で計算すれば緯度10°間の距離が600海里で、移動距離が120海里ですから、ちょうど5分の1です)

      低気圧Aと低気圧Bの距離は、250kmほど
      低気圧Aと低気圧B’の距離は、700kmほどです。
      AとB’間の距離が長すぎることから、低気圧Aが12時間後にB’に移動している可能性はありません。
      これで仮決定をして、この後の低気圧Cや低気圧Dとの位置関係でも矛盾がありません。

      しかし、低気圧B’を選ぶと、その後の位置関係から低気圧C’を選ぶことになります。
      すると、低気圧Dも低気圧D’も選べなくなります。
      (C’の位置からDやD’にワープするはずがありません)

      だから、スタートのB’が間違っていると気づいてください。

      • 小林 より:

        北上さん
        ご返信ありがとうございます。
        速さを頭に入れながら解いていなかったため、
        低気圧の追跡問題の際は、そこも意識します。
        明日が試験のため、お早い対応大変助かりました。
        誠にありがとうございました。

  12. 岡本 より:

    実技2、問2、(2)なのですが、正対する16方位と指定されています
    南南東と北北東では正対していませんので、
    北海道付近では「北北東ー南南西」とするか「北ー南」となりませんか。

    • 北上大 より:

      岡本さん、こんにちは。

      コメントありがとうございます。
      ご指摘の通り「北北東ー南南西」の誤りでした。
      直ちに訂正いたしました。

  13. 河内伊佐彦 より:

    トラフ位置の解析について
    2日21時のトラフを示すラインが負の渦度の領域を跨いで伸びているように
    模範解答でも表記されています。
    正の渦度域で等高度線の曲率の高い点を結ぶのであれば
    渦度の極大点から南南西にトラフが伸びるよう考えるべきではないかと思うのですが
    いかがでしょうか。

    • 北上大 より:

      河内さん、こんにちは。

      下図の青いラインが模範解答のトラフですが、川内さんは赤いラインのように解析すべきではないかとお考えなんですね。
      ちょっと湾曲が強いような印象を受けます。
      また、等高度線の曲率が強い部分から少し外れるような感じもありますね。
      トラフ
      わたしのごときへっぽこ予報士では、模範解答を覆すような技量はありませんから、青いラインが正しいものと考えます。

      トラフの解析手段としては、一般的に次の項目に着目して総合的に判断します。
      500hPa面の高度と渦度の分布
      低気圧性曲率の大きい正渦度の極大域
      極端な湾曲にならないゆるい曲線

      この結果が模範解答なので、状況によっては、負渦度域をまたぐこともあると理解したほうが良さそうです。

  14. 北上大 より:

    訂正が終了しました。
    わたしの勘違いでご迷惑をおかけしました。m(_ _)m
    皆様のご健闘をお祈りします。

  15. 北上大 より:

    八木澤さん

    ご指摘ありがとうございます。
    ごめんなさい、わたしの早とちり勘違いです。
    一旦非表示にして、至急訂正します。
    申し訳ありません。

  16. 八木澤和広 より:

    質問があります。
    問2の(2)では低気圧は図1で日本海にある低気圧と書かれていますが、先生のご解説では南にある低気圧について説明をされています。
    どうしてでしょうか。
    宜しくお願いします。