上昇流について

このトピックには5件の返信が含まれ、1人の参加者がいます。5 日、 16 時間前 とうり さんが最後の更新を行いました。

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  • #14928 返信

    すどー

    こんにちは、いつも参考に勉強させていただいております大学2回生のすどーと申します

    高層天気図について勉強を(500hpa面天気図は発散、収束が起こりにくい非発散層である等)しているのですが、
    どうも私にはよく分からない事があります。

    500hpa面で正の渦度があるだけで上昇流があるものなのでしょうか?
    正の渦度があってもその下の750hpaや地上天気図で収束が確認出来なければ上昇流は無いものなのでしょうか?

    すみませんがご教授いただけますと幸いです。

  • #14930 返信

    天亀

    総観規模の現象では、渦度は収束によって大きくなり、発散によって小さくなります。500hPa面では収束や発散が起こりにくいとされており、渦度の変化も小さくなります。このため、擾乱やリッジ・トラフが移動する様子を、500hPa面の渦度を追いかけることによって見ることができるというわけです。

    ご質問の件で言うと、500hPa面に正の渦度があるからといって必ずしも上昇流があるとは限りません。上昇流と渦度は、直接にはほぼ関係しないからです。ただ、正の渦度と低気圧は対応しているので、正の渦度があるところでは、上昇流があるところも多いのではないかと思います。

    詳しい方がいらっしゃいましたら、追加して説明していただけるとありがたいです。

  • #14932 返信

    とうり

    天亀様が説明されていますので、繰り返しませんが、気象予報士試験実技試験を解いている感じでいえば、そのような理論はないように思われます(あるかもしれません)。しかし、理論上は、説明できそうな気がいたします。 そこで、すどー様も、すでに受かっておられる天亀様もよくわかっておられる(またここの読者も)ことを実技問題(52回気象予報士試験実技2問2)に沿ってみます。①中国大陸の東岸の低気圧のトラフ(低気圧との位置関係)を述べる、ここで正渦度の大きさと位置が重要、②トラフの位置の移動速度を計算、③低気圧の中心と850hPaの相当位置および700hPa面の湿数の場、その傾度で表現する、④新たな低気圧、トラフと下層の暖湿空気がどのような位置か、それらを調べる。書かれておられるように。
     長くなりましたが(すいません)、このように上昇流の位置、相当温位の大きいところに回り込む(風向をみて、吹き込む、あるいは、北に突出するところ)ように、一連の流れで、解析することになります。類似の問題は毎年だされるので、実技問題を通じて、与えられた図を基に解析していくしかないのか、と思われます(ちょっと、すどー様の質問から離れました、すいません)。繰りかえしになりますが、与えられた情報で解答していくしかないのではないかなあ、と思います。

  • #14950 返信

    すどー

    天亀様
    とうり様

    とても詳しい解説をありがとうございました!
    返信が遅れてしまいすみません
    おかげで私でも理解する事が出来た気がします

    なるほど
    正の渦度があると上昇流があるとは限らないが、
    低気圧があるということは言える

    しかし、低気圧があると上昇流がある可能性が高いということですね!

    すると
    低気圧があっても必ずしも上昇流があるとは限らないという事に気づかされますね…
    私は低気圧=上昇流と考えていたため、おかげで考え直す事が出来ました

    もう少し知りたいのですが、
    これは例えば温帯低気圧の場合で考えてみると、
    極側の寒気が降りて来ているから以外に何か理由は考えられますか?

    長文すみません。

  • #14951 返信

    天亀

    少し説明不足だったかもしれません。

    「低気圧がある⇒正渦度がある」は正しいです。北半球では低気圧は反時計回りの渦巻きなので、正渦度そのものです。
    しかし「正渦度がある⇒低気圧がある」は必ずしも正しくありません。低気圧がなくても、トラフでは部分的に反時計回りの回転をするため正渦度が解析されますし、強風軸の極側にも正渦度が現れます。

    気象学でいう渦度は鉛直渦度のことで、水平面において風が反時計回りに回転するとき正、時計回りに回転するとき負の値をもちます(水平面を考えているのに鉛直というのは、水平面の回転は鉛直に立った軸まわりの回転とみることができるからです)。渦度の計算においては、定義からいうと上昇流があるとかないとか関係なく、水平方向の風成分がどうなっているかだけが問題になっています。

    低気圧は上昇流を伴うという認識については間違っていないと思います。ここまでのことを整理すると、
    ・正渦度は反時計回りの回転に伴って現れる(低気圧やトラフ、強風軸の極側)
    ・低気圧があれば正渦度が解析されるが、正渦度があるから低気圧が必ず存在するわけではない
    ・正渦度は本来上昇流とは関係ないが、低気圧があるところには正渦度があり、低気圧は上昇流を伴うため、正渦度があるところに上昇流があることは少なくないと考えられる。

    といったところでしょうか。おかしな説明がありましたら、ご指摘いただけると幸いです。

  • #14980 返信

    とうり

    すどー様、天亀様の説明に従って、気象予報士試験問題にあたってみましょう。例題は47回気象予報士試験実技試験2問2です。ここでは、低気圧の急速な発達について、「渦度および温度移流」から記述します。一見、「正渦度」と「温度気流」を記述すればいいと思われがちですが、もちろん、出題者はそれをねらって、落とし穴へ。実は「正渦度移流」と「温度移流」。解析を略します。結果は、低気圧が「正渦度の極値を含む強い(これは必須)正渦度移流域にはいること」と「低気圧の前面の暖気移流、後面の寒気移流を伴う(これも必須)」ことを述べることになります。このあたりは、総観規模の上昇流に関連する問題です。
     すどー様、また、温帯低気圧の場合ですが、これも実技問題(暖気核と等温線の関連、またその変化)にあたって行けば、いろいろな解析問題にいきあたる(最近、問題への解答が、単純ではなくなってきています)ので、おたがい、勉強いたしましょう。

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