第45回気象予報士試験 実技2 問2(1)
衛星画像による雲の種類の判断で、特に上層雲と下層雲の判別の基本的な問題です。
非常に分かりやすい、特徴的な雲域を選んでいるので、きっちり答えましょう。
基本的な判断基準を上げておきます。
可視画像、赤外画像ともに、表面が平滑で滑らかな(ベール状などと言います)場合は、層雲系統になります。
逆に明暗がはっきりしてゴツゴツしている(団塊状と言います)場合は、積雲系統です。
赤外画像で白い(明るい)部分は、輝度温度が低く、雲頂高度が高いことを表します。
一般に、対流活動が活発です。
赤外画像で黒っぽい(暗い)部分は、雲頂高度が低いところです。
よく出題される積乱雲は、可視・赤外ともに明るく、団塊状で、雲頂に凹凸があります。
この程度の情報でだいたい対応できるでしょう。
[領域A]
赤外画像で薄暗いので、雲頂高度は「低い」ことが分かります。
可視画像で明るくて平滑なので、下層雲であり層状です。
選択肢の中では、「層雲」か「霧」が該当します。
先に書いた理由を35字にまとめるとこんなふうになりました。
「赤外で薄暗いので雲頂高度が低く、可視で明るく平滑なので下層の層状雲である。」(37字)
模範解答は
「可視画像では滑らかで白く、赤外画像では暗い灰色で、雲の隙間がないため。」(35字)
用いた単語は違いますが、キーワードのポイントを押さえているので、まぁ良いでしょう。
可視画像 | 赤外画像 | |
---|---|---|
北上大 | 明るく平滑 | 薄暗い |
模範解答 | 滑らかで白く | 暗い灰色 |
[領域B]
これは、見た瞬間に「積乱雲」だと判断できる典型的な雲画像です。
赤外画像で白く団塊状がはっきりしているので雲頂高度が「高い」のは当然で、雲頂に凹凸があることを示しています。
可視画像でも、はっきりとした団塊状が見えるので、下層の対流活動が活発であることを示しています。
この状況を35字でまとめました。
「可視・外可ともに明るく団塊状なので対流活動が活発で、雲頂に凹凸がある。」(35字)
模範解答は
「赤外画像、可視画像ともに明白色で孤立した雲の塊が洗浄に並んでいるため。」(35字)
これは、どう評価されるか分かりませんが、主旨としては、同じようなことを述べていると思います。
そもそも、35字の自由文章が同じになることなどあり得ませんから、これで良いのではないでしょうか。
模範解答
この解説には、動画解説はありません。