第50回気象予報士試験 一般知識

丸囲み数字は一部の機種で文字化けになるので、ここでは[1][2]の表示をします。

目次

第50回気象予報士試験 一般知識
問1 問2 問3 問4 問5 問6 問7 問8 問9 問10 問11 問12 問13 問14 問15

問1

第50回気象予報士試験 一般知識問1

(a)は『誤』

対流圏の気温の鉛直分布の温度減率は、およそ-6.5℃/kmです。
これは、空気の対流活動だけではなく、地球放射による冷却とのバランスで決まりますから、『対流による熱輸送だけ』は誤りです。

(b)は『正』

問題文通りで正しいです。
設問(b)の内容が、一般気象学【第2版】の25ページの中段に記載されています。

第43回一般知識問1(b)とほぼ同じですね。

(c)は『正』

高層大気の絵描き歌で覚えてください。

下の図がイメージできれば、簡単な問題です。

(d)は『正』

問題文通りで正しいです。
設問(d)の文言が、一般気象学【第2版】の31ページの上部に記載されています。

この領域は『電離層』とも呼ばれます。

正解は[1]です。

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問2

第50回気象予報士試験 一般知識問2

(a)は『誤』

圧力と温度が決まれば、湿度に関係なく温位が決まります

だから、空気塊A、B、Cの温位は同一ですから、空気塊Aと空気塊Bの温位に差はありません。

温位(空気塊A)= 温位(空気塊B)

空気塊Aの温位が低いとする
設問(a)は『誤』です。

[700hPa,270K]の点にある空気塊の温位は、湿度に関係なく299.13Kになります。

エマグラムで、様子を確認しておきましょう。
[700hPa,270K]の点から、乾燥断熱線に沿って1000hPaまで下ろした点の温度が温位になります。

空気塊D[710hPa,270K]についても、紫色の線で記載しておきました。

(b)は『誤』

設問(a)で説明したように、空気塊Cと空気塊Aの温位は同じです。

温位(空気塊C)= 温位(空気塊A)

ここで、温位と相当温位の比較です。

相当温位には蒸気の潜熱が加算されますから、同じ地点の相当温位が温位より小さくなることはありません。
(水蒸気を含まず、完全に乾燥状態の場合のみ、温位と相当温位が等しくなります

空気塊Aでは相対湿度が5%なので、水蒸気を含んでいますから
温位(空気塊A)< 相当温位(空気塊A)
です。

したがって
温位(空気塊C)= 温位(空気塊A)< 相当温位(空気塊A)
となり、空気塊Aの相当温位が低いとした
設問(b)は『誤』です。

(c)は『正』

相当温位には水蒸気の潜熱が加算されますから、圧力と温度が同じであれば、水蒸気量が多いほうが相当温位は高いのです。

相対湿度は空気塊Bよりも空気塊Cのほうが高いので水蒸気量が多く、相当温位も高いのです。

相対湿度10%(空気塊B)< 相対湿度20%(空気塊C)
だから
相当温位(空気塊B)< 相当温位(空気塊C)

空気塊Bの相当温位が低いとした
設問(c)は『正』です。

(d)は『誤』

同じ気温であれば、標高が低くなれば温位は低くなります。

富士山頂で0℃と地上の0℃を比べてみましょう。
富士山頂の空気塊を地上まで下げれば20℃以上になることを考えれば、同じ0℃でも標高が高い富士山頂の温位が高いことが納得できますね。

確認のために(a)の設問に書いた、空気塊Dの図をご覧ください。

空気塊Dは、圧力が高い(高度が低い)ので、温位が低くなるのは当然です。
温位(空気塊D)< 温位(空気塊C)

したがって、空気塊Cの温位が低いとした
設問(d)は『誤』です。

正解は[2]です。

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問3

第50回気象予報士試験 一般知識問3

(a)は『誤』

静水圧平衡の式は、ΔP=-ρgΔz です。

このまま覚えてしまいましょう。

(b)は『誤』

空気の温度と重さを表すのは、熱力学第一の法則ではなく、気体の状態方程式です。

(c)は『誤』

これは逆ですね。
気温が高いほうが地上気圧が低くなります。

ちょっと乱暴に言うと、地上圧力とは空気の重さのことです。

気層の平均気温が低いと、空気の密度が大きくなり重くなります。
地上気圧は空気の重さですから、空気が重いと気圧が高くなります。

こんな図でイメージをつかんでください。(900hPaは仮の提示です)

正解は[5]です。

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問4

第50回気象予報士試験 一般知識問4

(a)は『正』

問題文通りです。
過飽和度については、一般気象学【第2版】の80ページに記載されています。

(b)は『正』

問題文通りです。
エーロゾルと相対湿度については、一般気象学【第2版】の85ページ上部に記載されています。

(c)は『正』

問題文通りです。

エーロゾルの海上、陸上の数量分布は、一般気象学【第2版】の84ページに記載されています。

正解は[1]です。

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問5

第50回気象予報士試験 一般知識問5

(a)は『誤』

一般気象学【第2版】の114ページの冒頭に気体分子やエーロゾルの作用が記載されています。

地球に入射してきた太陽放射の一部は大気中の気体分子やエーロゾルや雲によって散乱・反射されされ,また地表面に達した太陽放射の一部もそこで反射され宇宙空間に戻る.

(b)は『誤』

電磁波の散乱強度は波長が短いほど大きく、波長の4乗に比例します
波長が長い赤い光の散乱の強さを1とすると、波長が短い青い光は約6.2倍も強く散乱されます。

(c)は『誤』

粒子の半径が十分に大きい場合は、ミー散乱は関係なくなり、幾何光学的に光が進むと考えて良いのです。

(d)は『正』

レーダーで使用しているマイクロ波の波長は数cmです。
例えば、名古屋地方気象台のレーダーは5,360HHzなので、波長は5.6cmです。

雨粒粒子は数mmですから、レーダー波長よりも十分小さいです。

マイクロ波は、レイリー散乱されて、レーダー方向へ反射波が生じます。

正解は[4]です。

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問6

第50回気象予報士試験 一般知識問6

(a)は『正』

問題文通りで正しいです。
(b)の図で確認してください。

(b)は『正』

問題文通りで正しいです。
こんな図がよく使われますので、覚えておきましょう。

(c)は『正』

北半球の低気圧ではコリオリ力と遠心力が同じ方向に働きます。
(高気圧では逆になります)

気圧傾度が同じだとすると、低気圧においては、遠心力に応じて傾度風が小さくなります。

正解は[1]です。

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問7

第50回気象予報士試験 一般知識問7

(a)は『水平温度傾度』

温度風に関する問題であると気がつけば、ここは『水平温度傾度』を選ぶことができるでしょう。

(b)は『北半球』

暖気移流であるならば、風は高温側(12℃側)から低温側(9℃側)に向かって吹いていますね。

すると、高圧側を右手に見て地衡風が吹いていますから、温度風の関係で『北半球』になります。

(c)は『0.54』

訳も分からず(乱暴ですが)単位を合わせて計算すれば答えが出ます。

5m/sを時速に変換します。3,600秒で18km/hになります。

0.3℃/10km × 18km/h =0.54℃/h

計算するとこのようになります。

正解は[4]です。

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問8

第50回気象予報士試験 一般知識問8

(a)は『正』

問題文通りで正しい。
傾圧不安定波(偏西風の蛇行)は、南北の温度差を解消すべく、その位置エネルギーを運動エネルギーに変換することによって生じます。

(b)は『正』

問題文通りで正しい。
気圧の谷の前面では暖気を極側に、後面では寒気を赤道側に輸送しています。

『寒気を赤道側に輸送』輸送と言いう表現が分かりにくいですが、寒気(マイナスの熱)を運ぶということは、(マイナス)×(マイナス)は(プラス)になるので、暖気を極側に輸送することになるのです。

(c)は『誤』

ハドレー循環は、赤道付近で上昇した気流が中緯度地帯で下降する循環なので、極向きの熱移動には関係ありません。

(d)は『正』

問題文通りで正しい。
亜熱帯高圧帯とは、代表的なのがサハラ砂漠で、降水量が少ない地帯です。
この地帯で蒸発した水分が南北に分かれて行きます。

正解は[3]です。

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問9

第50回気象予報士試験 一般知識問9

この問題に関しては、一般気象学【第2版】の207ページ『8.2降水セルと雷雨』の項を学習してください。
答えがすべて書いてあります。

(a)は『正』

文章通り正しいです。

(b)は『正』

文章通り正しいです。

(c)は『誤』

気温は急激に低下し、相対湿度は飽和に近いところまで急上昇します。
図示しませんが、気圧は最大4hPa上昇しました。

一般気象学【第2版】図8.5より

(d)は『正』

文章通り正しいです。

正解は[3]です。

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問10

第50回気象予報士試験 一般知識問10


(a)は『誤』

冬季の極渦内では気温は上昇しません

冬の極域では太陽光が当たらないため、極渦内の気温が極端に低下します。
その結果として、水蒸気や硝酸が凝結して極成層圏雲が発生することがあります。

(b)は『誤』

南極のオゾンホールは、8~9月に発生して11~12月に消滅します。

(c)は『誤』

準二年周期変動は、上層で始まり時間とともに下層に降りてきます。

(d)は『正』

問題文通りで正しいです。
一般気象学【第2版】の260ページを開いて勉強してください。

正解は[5]です。

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問11

第50回気象予報士試験 一般知識問11


(a)は『水蒸気』

メタンは空気中の絶対量が少ないので全体的な影響は大きくありません。

温室効果の影響が大きいガスは、水蒸気二酸化炭素です。

ただし、水蒸気は人間の生産活動とは関係ないので、環境問題になりません。

(b)は『400ppm』

気象庁のデータより。
18世紀半ばのデータはありませんが、近年の濃度は400ppm程度です。
800ppmまでは上昇していません。

出典:気象庁サイト

(c)は『大気から吸収』

気象庁のサイトに次のように記載されています。

地表面から排出された二酸化炭素の一部は植物や海洋によって吸収されていますが、残りは大気中に蓄積されます。

海から二酸化炭素が放出される理屈がありませんよね。

正解は[3]です。

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問12

第50回気象予報士試験 一般知識問12

法規問題のまとめを覚えておいてください。

(a)は『誤』

気象業務法第19条

第十七条第一項の規定により許可を受けた者が同条第二項の予報業務の目的又は範囲を変更しようとするときは、気象庁長官の認可を受けなければならない

『届け出』ではなく、『認可』を受けなければなりません。

(b)は『正』

気象業務法第22条

第十七条の規定により許可を受けた者が予報業務の全部又は一部を休止し、又は廃止したときは、その日から三十日以内に、その旨を気象庁長官に届け出なければならない。

条文通りですね。

(c)は『誤』

気象業務法施行規則第50条1項の4

第五十条 (略)次の各号に掲げる場合に該当すること となつたときは、その旨を記載した報告書を、気象庁長官に提出しなければならない

四 法第十七条第一項又は法第二十六条第一項の規定により許可を受けた者の氏名、名称又は住所に変更があつた場合

『名称変更』報告書を提出しなければなりません。

(d)は『誤』

気象業務法施行規則第50条1項の6

第五十条 (略)次の各号に掲げる場合に該当すること となつたときは、その旨を記載した報告書を、気象庁長官に提出しなければならない

六 第十条第二項第一号から第五号まで又は第四十七条第二項第一号若しくは第二号に掲げる書類の記載事項に変更があつた場合

『現象の予想の方法』は第十条第二項第一号に該当するので報告書を気象庁長官に提出しなければなりませんが、認可を受ける必要はありません
正解は[2]です。

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問13

第50回気象予報士試験 一般知識問13

(a)は『3』

気象業務法施行規則第11条の2
1日当たりの現象の予想を行う時間

  • 8時間以下 2人
  • 8時間超え16時間以下 3人
  • 16時間超え 4人

15時間は3人以上です。

(b)は『4』

21時間は4人以上です。

(c)は『2週間』

気象業務法施行規則第11条の2

二週間以内に、同項の規定に適合させるため必要な措置をとらなければならない。

正解は[4]です。

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問14

第50回気象予報士試験 一般知識問14

(a)は『正』

気象業務法第6条第1項一号
『一 研究のために行う気象の観測』は、気象業務法第6条第3項に定める、観測施設設置の届け出の義務が適用されません

(b)は『正』

施行規則第1条4
二  次に掲げる種目以外の種目について行なう気象の観測

イ 気圧
ロ 気温
ハ 蒸気圧
ニ 露点温度
ホ 相対湿度
ヘ 風向
ト 風速
チ 風力
リ 降水量
ヌ 積雪の深さ
ル 雲
オ 視程
ワ 蒸発量
カ 日照時間
ヨ 日射量
タ 天気

これらの項目の中に『水位観測』は含まれていません

(c)は『正』

気象業務法第9条

第九条 第六条第一項若しくは第二項の規定により技術上の基準に従つてしなければならない気象の観測に用いる気象測器、第七条第一項の規定により船舶に備え付ける気象測器(略)気象庁長官の登録を受けた者が行う検定に合格したものでなければ、使用してはならない

条文に書いてある通りです。

(d)は『正』

気象業務法第6条第4項

 気象庁長官は、気象に関する観測網を確立するため必要があると認めるときは、前項前段の規定により届出をした者に対し、気象の観測の成果を報告することを求めることができる

正解は[5]です。

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問15

第50回気象予報士試験 一般知識問15

(a)は『正』

地方公共団体は、高潮の警報をしてはいけません。

気象業務法第23条

 第二三条 気象庁以外の者は、気象、地震動、火山現象、津波、高潮、波浪及び洪水の警報をしてはならない。ただし、政令で定める場合は、この限りでない。

気象業務法施行令第10条

(気象庁以外の者の行うことができる警報)
第10条 法第23条ただし書の政令で定める場合は、津波に関する気象庁の警報事項を適時に受けることができない状況にある地の市町村の長が津波警報をする場合とする

(b)は『誤』

気象庁の警報の発表と市町村長の避難勧告の判断は別物なので、必ずしも一致するとは限りません。

災害対策基本法第60条第1項★

(市町村長の避難の指示等)
第六十条 災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、人の生命又は身体を災害から保護し、その他災害の拡大を防止するため特に必要があると認めるときは、市町村長は、必要と認める地域の居住者等に対し、避難のための立退きを勧告し、及び急を要すると認めるときは、これらの者に対し、避難のための立退きを指示することができる。

この条文には、気象庁の警告は含まれていません。

(c)は『正』

気象業務法施行令第4条

地面現象警報 大雨、大雪等による山崩れ、地滑り等の地面現象に関する警報

気象庁予報警報規定第12条

地面現象注意報及び浸水注意報はその注意報事項を気象注意報に、地面現象警報及び浸水警報はその警報事項を気象警報に含めて行う

(d)は『正』

正解は[2]です。

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