第50回気象予報士試験 専門知識

丸囲み数字は一部の機種で文字化けになるので、ここでは[1][2]の表示をします。

目次

第50回気象予報士試験 専門知識
問1 問2 問3 問4 問5 問6 問7 問8 問9 問10 問11 問12 問13 問14 問15

問1

第50回気象予報士試験 専門知識問1

(a)は『正』

問題文通りで正しい。

グランドクラッタとは、地形や地上の構造物からのエコーですが、動きのない建造物や山などは降水のエコーと区別して、品質管理の過程で除去できます。

しかし、問題文の風力発電所の風車の他、風で揺れる大木やロープウェイのように動くものは、区別が難しいのです。

(b)は『正』

問題文通りで正しい。

レーダーの電波をやや上方に向けると波を感知するシークラッターを回避することが出来ますが、上方の屈折率が減少しているとレーダー電波が地表方向へ曲げられて遠方の波を感知することがあります。

(c)は『誤』

エコーが弱くなるのではなく、強いリング状のエコーが現れ、ブライトバンドと呼ばれます。

雪と雨、境界輝くブライトバンドの呪文で覚えておいてください。

(d)は『誤』

レーダーの電波の伝搬経路上に水分があれば、電波を吸収するので感度が悪くなり、エコーの強さは弱まります。

レドームとは、レーダードームの略で、レーダーアンテナを覆っているカバーです。

レドームには電波の透過率が高い各種樹脂が使われますが、この表面に水膜が形成されてしまったら、感度が悪くなります。

正解は[2]

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問2

第50回気象予報士試験 専門知識問2

この問題は、指示通りに図を描けば一発で分かります。

レーダー位置を中心にして、指定された風の成分を矢印で記入します。

それぞれの矢印を合成して合成風の方角を定めます。
下図で示す通り、時刻(a)は風、時刻(b)は南西風になります。

ほとんど考える必要がなく決まりますから、完全なサービス問題です。
こんなところでミスをするようでは、合格は見えてきませんよ。

正解は[5]

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問3

第50回気象予報士試験 専門知識問3

(a)は『正』

問題文通りで正しい。

湿度は湿数として報告します。
気温が-40℃以下になると湿度の観測をしないので、併せて覚えておきましょう。

『気圧』が入っていないので『誤』と判断できませんか?
(この欄は、さっぷさんからの質問で追記しました)


では『上空の気温を測定する』とだけ書いてあったら、『正』ですか『誤』ですか?
『誤』にしたら『気温を測定しない』ことになり、おかしなことになってしまいます。
この場合は『誤』とする根拠がないのだから『正』と判断すべきでしょう。

気象庁のサイトにはこう書かれています。
『 ラジオゾンデは、上空の気温、湿度、風向、風速等の気象要素を観測する気象観測器です 』
ここでも気圧は含まれていません。(等に含まれるのかな?)

実は、気圧が含まれていないのにはちょっとした理由があるのです。
気圧計を装備しているゾンデと装備していない2種類のゾンデがあります。
気圧計を持たないゾンデは、GPS信号から得られる高度と自ら測定した気温・湿度から気圧を計算します。
気圧を直接測定しないことから、あえて、気圧を書かないのかもしれません。
(わたしの勝手な推測です)
いずれにしても『気圧を測定しない』とは書いていないので『誤』にする根拠はないと判断しましょう。

(b)は『正』

問題文通りで正しい。

GPSゾンデでは、GPSによってゾンデ位置を算出することによって、時間経緯と水平成分の移動距離・方向から、風向と風速を計算しています。

(c)は『正』

問題文通りで正しい。

太陽の高度角が大きいほど、位置が上空ほど、上昇速度が遅いほど、日射補正幅が大きくなります。また、夜間は日射の補正をしません。

現在の機器では、温度センサーの小型化、太陽光を反射する工夫などによって、日射誤差は1℃以下に押さえられています。

正解は[1]

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問4

第50回気象予報士試験 専門知識問4

(a)は『正』

気象庁の大気海洋結合モデルをご覧ください。

1か月先までの予報では大気モデルが利用されていますが、1か月を超える予報では、エルニーニョ・ラニーニャ現象等のような海洋の変動も、大気の変動と併せて予報することが必要になります。このため、大気モデルと海洋モデルを結合し、大気と海洋を一体として予測する大気海洋結合モデルを使用しています。

(b)は『正』

下の図を参照してください。
海洋モデル部分の色で水温、矢印で海流を表しています。

出典:気象庁サイト

参考:
季節予報の対象となる長い時間スケールの予測に おいては、大気に比べゆっくりと変動する海洋変動が主要なシグナルとなる。大気と海洋の時間発展を併せて予測できる大気海洋結合モデルを使用することで、大気、海洋共に、より精度良く予測 することが可能となる。

(c)は『正』

問題文通りで正しいです。

気象庁の 3 か月予報、暖候期予報、寒候期予報及 びエルニーニョ予測に用いる季節アンサンブル予報 システムでは、大気海洋結合モデルを用いている

出典:https://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/kisetutext/29/all.pdf

正解は[1]

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問5

第50回気象予報士試験 専門知識問5

(a)は『正』

問題文通りで正しい。

プリミティブ方程式が用いられています。

(b)は『誤』

20kmより小さいスケールの現象(積雲や乱流等の効果)は、物理的なパラメタリゼーションで考慮しています。

(c)は『正』

解説の必要がないですね、問題文通りです。

正解は[2]

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問6

第50回気象予報士試験 専門知識問6

コストとロスの単位が無次元だからイメージしにくいですね。
ここでは仮に、コストは100万円、ロスは500万円として解説します。

(a)は『1000』

10回の事例で、毎回100万円のコストをかけるのだから、10回×100万円=『1000』万円です。

簡単すぎて、計算する必要もありませんね。

(b)は『50×A』

ロスは、10回×A%×500万円ですから 5000万円×A%ですね。

%を展開して(1/100)とすれば、5000万円×A×(1/100)=『50×A』万円になります。

(c)は『A>20』

小さなコストで大きなロスを抑制できれば、経済効果が大きいのです。

だから、求める条件は、コスト < ロス になります。
コストは1000万円でしたね。
1000万円のコストをかけることによって、それ以上の損失を防ぐわけです。

つまり、設問(a)<設問(b)が求める条件です。

1000 < 50×A  ⇒ 20<A です。

不等号が逆になっていますが、正解は『A>20』です。

正解は[5]

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問7

第50回気象予報士試験 専門知識問7

(a)は『正』

水蒸気画像で白く見えるところを『明域』と呼び、大気圏の上・中層で水蒸気量が多く湿っていることを示します。
逆に黒く見える『暗域』では、上・中層の空気が乾燥してます。

水蒸気画像における明域と暗域の境界をバウンダリーと呼ぶびます。
バウンダリーは、上・中層における異なる湿りを持つ気塊の境界を示すことになります。

水蒸気画像の最も有効な利用法のひとつに、ジェット気流の挙動の観測があります。

一般にジェット気流を境に極側の気団は赤道側の気塊より冷たく乾燥し、赤道側では暖かく湿っており前線に対応した雲域が存在して明域を形成することでバウンダリーが現れます。

ジェツト気流近傍の前線帯上空の極側では沈降が強まり、乾燥域が圏界面から下方へ伸びるのです。 ジェッ ト気流北側の暗域はこの乾燥域に対応し、 明瞭なコントラストを持つバウンダリーとなります。

(b)は『誤』

テーパリングクラウドとは、対流活動が活発な領域に暖湿空気塊が流入して、連続的に激しい対流雲を発生する現象で、通常『にんじん雲』(『にんじん状雲』とも)と呼ばれる現象です。

領域Bの雲は団塊状であり、テーパリングクラウドではありません。

第38回再試験の専門知識問4にテーパリングクラウドの画像と解説がありました。

第38回再試験、専門知識問4より

  • 矢印A の先端付近には積乱雲が存在し,この部分はしばしば豪雨や竜巻,突風など激しい現象が発生する場所である。
  •  テーパリングクラウドが衛星画像上でにんじん状の形状を呈するのは,構成する個々の積乱雲が発達して雲域を広げながら風下側に移動するからである。
  •  テーパリングクラウドの先端部分において下層から中層にかけての風上側に次々と新しい雲が発生・発達するため,しばしばテーパリングクラウドは停滞しているように見える。

(c)は『誤』

バルジとは温帯低気圧の発達に伴って見られる特徴的な形状の雲です。
下層から暖湿な気流が上昇して雲域が成長するに連れて高気圧性曲率(極側に凸)を持つ雲域です。

領域Cには、このような極側に凸の特徴が見られません。

(d)は『誤』

トランスバースバンド(トランスバースライン)は圏界面直下で高層雲とジェット気流のによって発現する現象です。

領域Dは、雲の形状も怪しいし『下層風の流れの方向』などと書いているので『誤』です。

正解は[1]

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問8

第50回気象予報士試験 専門知識問8


(a)は『誤』

シベリア高気圧は、地表面からの放射冷却で冷やされた重い空気が形成する高気圧で、高度は2,000m程度までで、上層には達しません。

(b)は『正』

『層厚あついは空気が軽い空気が軽いは暖かい』の語呂合わせに書いたように、暖気は軽くて層厚が厚いのですが、逆に寒気は、冷たくて重くなり層厚が減少します。

その結果、問題文のような現象が生じます。

(c)は『正』

切離低気圧の断面の気温分布を模式的に描くと下図のようになります。
圏界面が垂れ下がります。

正解は[4]

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問9

第50回気象予報士試験 専門知識問9

(a)は『正』

このような問題では、課題になっている下線部以外の問題文は正しいのです。

ですから、晴れた日の日中は、日射によって混合層が発達しやすいのです。
混合層とは、地表から概ね最高でも2,000mまでで空気がよく撹拌された大気の状態を言います。
良く撹拌されているので温位がほぼ一定になり、気圧傾度が同じになる。
と、ここまでが、問題文に書いてあることです。

問題は、地上付近の昼間の風速が夜間より大きくなるか?と問われています。

空気が良く撹拌されて均一になっていると、上空の強い風が地上付近まで降りてきて地上の風速が強くなることがあります。
夜間は、日射がないので混合層は発達しませんから、夜間の風速はあまり強くなりません。

(b)は『誤』

山越えして来た大気が安定でないと、おろしは発生しにくいのです。

おろしは、山越えした空気塊が、自らの重さで山の傾斜を駆け下るように吹く気流です。

山を超えてきた空気塊が安定な気相であれば、空気の重さが作用して強い下降気流になります。

しかし、不安定な気層では空気の重さが作用しにくいので、下降気流が発生しにくいのです。
ましてや、上昇流の空気塊であれば、下降流どころか逆に上がってしまうかもしれません。

(c)は『正』

地表面の粗度とは、凸凹の粗さのことです。
遮るものがなにもない大平原では、一部分だけに突風が吹く理由が少ないです。

それに対して、凸凹が激しい例として高層ビル街を想定してみましょう。
気流が複雑に絡み合って、風が弱いところと強風が吹くところが出来てしまいます。
ビル風なんて呼ばれることもありますが、突風が吹きやすくなります。

なお、突風率とは、(最大瞬間風速/最大風速)の比率です。

正解は[3]

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問10

第50回気象予報士試験 専門知識問10

(a)は『誤』

0℃前後の降雪量は降水量の約10倍になります。
ですから、降雪量1cmは降水量1mmに対応します。

正確には、気温が0℃の雪水比は0.8程度です。
-2℃以下になるとふわふわ雪になるので雪水比が大きく、1.4程度になります。

問題文の雪水比は、みぞれに近いようなビショビショの雪で、気温が1℃以上です。

(b)は『正』

下の語呂合わせ呪文で覚えてください。

『4度以下、湿度が高けりゃびしょ濡れで、乾燥してれば雪が降る。』

(c)は『正』

着雪とは雪が付着すること。
2つの条件が提示されていますがそれが正しいかどうかを判断します。

1)地上気温が-2℃~2℃程度は着雪しやすい
サラサラの粉雪は付着しにくいですね。
くっつきやすい雪とは、水分を含んだベタベタな雪です。
質問(a)で雪水比が1.4の粉雪になるのは-3℃以下ですと書きました、それに対して0℃前後は湿った雪なので、着雪しやすいのです。

(2)降雪と風が強いと着雪しやすい
降雪が強いのは必要な条件ですね。
降る雪の量が少なければ、雪が物体に対して衝突する機会が減少しますから多い方が着雪しやすいのは当然です。

問題は、風が強いと着雪しやすいのかという問題です。
イメージしやすいのが、電柱に雪が吹き付けるこの写真ではないでしょうか。

この写真で見られるように、電柱の風上つまり強風側に着雪があることから風が強いと着雪しやすいことが想像できると思います。

うまく理屈で説明できませんが、風が強いと着雪しやすいのです。

上記(1)(2)が正しいので、(c)は『正』です。

正解は[4]

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問11

第50回気象予報士試験 専門知識問11


(a)は『誤』

赤道直下は、コリオリ力が働かないので台風は発生しません。

北緯5°以上より北、あるいは南緯5°より南の熱帯で多く発生します。

語呂合わせ呪文『台風のふるさと熱帯収束帯、赤道直下じゃ産まれない』を参照してください。

(b)は『正』

過去30年間の平均値を見ると、8月と9月が競っていますが、8月の方が多いです。

(c)は『正』

台風発達の基本要素ですから、台風の成り立ちと成長、衰退までしっかり学習しておきましょう。

『気象庁の台風のページ』は暗唱できるほどまで読み解きましょう。

(d)は『正』

『台風の真上に必ず暖気核』も一緒に覚えましょう。

下図は、ハリケーンの気温偏差の鉛直断面図に着色しました。

出典:一般気象学【第2版】P237

正解は[3]

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問12

第50回気象予報士試験 専門知識問12

この手の確率の問題は、2×2分割表を作るのが基本ですね。
予報区A

 予報\実況 降水あり 降水なし
降水あり A=2 B=0 A+B=2
降水なし C=1 D=2 C+D=3
 A+C=3 B+D=2 N=5

予報区B

 予報\実況 降水あり 降水なし
降水あり A=1 B=1 A+B=2
降水なし C=1 D=2 C+D=3
 A+C=2 B+D=3 N=5

(a)は『正』

予報区Aの的中率=(A+D)/N=(2+2)/5=0.8
予報区Bの的中率=(A+D)/N=(1+2)/5=0.6

予報区Aの方が高い。

(b)は『誤』

予報区Aの空振り率=B/N=0/5=0.0
予報区Bの空振り率=B/N=1/5=0.2

予報区Bの方が高い

(c)は『誤』

予報区Aのブライアスコア
={(0-0)2+(0-1)2+(0.5-1)2+(1-1)2+(0-0)2}/5=0.25

予報区Bのブライアスコア
={(0-0)2+(0.4-1)2+(0.5-0)2+(0.5-1)2+(0-0)2}/5=0.172

ブライアスコアは、値が小さい方が精度が高いので、予報区Bの予報精度が高い。

ずるいやり方ですが、すべての日を降水確率50%と予想すると、ブライアスコアは0.25になります。
つまり、当てずっぽうでも0.25くらいにはなるということです。

正解は[3]

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問13

第50回気象予報士試験 専門知識問13

まず、地点Bを考えてみましょう。
地点Bは降水域から10km下流なので、Z川の流れに乗って土壌雨量指数は降水ピークから遅れて来ます。
(a)と(b)は、降水ピークと同じ10:30がピークになっているので、地点Bには適合しません。
(c)は11:10頃がピークのなっており40分遅れていますから、水流が時速15kmと計算され妥当な速さですから、齟齬はありません。

したがって、地点Bは(c)です。

地点Aにおいては、10:30にピークを示しているの(a)(b)ともに同じですが、その後の減衰速度が違います。
土壌雨量指数は、地中に浸み込んだ水が時間をかけて流れに集まってくるので、急激には減衰しません。
したがって、地点Aに合致するのは(a)です。

正解は[2]

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問14

第50回気象予報士試験 専門知識問14


(a)は『正』

潮位の季節変化

気温に季節の変化があるのと同様に、潮位にも季節変化があります。 日本の多くの沿岸では夏から秋にかけて潮位が高くなりますが、地域によって傾向に差があります。

出典:気象庁サイト

(b)は『正』

4.台風に伴う竜巻
4・1・台風循環内における発生位置
Fujiitaらは,台風に伴う竜巻は中心の前方やや 右寄りの領域に発生し易いことを示した。

出典:台風に伴う竜巻について 小元敬男

(c)は『誤』

降水量が少なく風が強い台風を『風台風』とい言うことがありますが、風台風は塩害をもたらしやすいのです。
海水から吹き上げられた塩分が陸上に飛散し電線や架線、建造物や自転車、さらには樹木や農産物に被害を与えることを塩害といいます。

降水量が多ければ、付着した塩分を雨で洗い流す効果が期待できますが、逆に降水量が少ないと塩分付着量が多く、塩害の被害を拡大させますから、(c)は『誤』です。

2018年は、台風24号の塩害によって、電車が止まったり、火災の発生、キャベツなどの農産物の生育に大きな被害をもたらして、一般紙やテレビのニュースにも取り上げられました。

(d)は『誤』

高潮警報、高潮注意報基準の潮位は、『天文潮位+気象潮位』を東京湾平均海面を基準とする標高で表します。
天文潮位ではないので、(d)は『誤』です。

天文潮位とは、平常潮位とも言い、過去に観測された潮位データの解析をもとにして計算した予測値のことです。

満潮・干潮や大潮・小潮のように、月や太陽の起潮力によって起こる潮位の変化を「天文潮」といい、その潮位を「天文潮位」といいます。 ある地点について、長期にわたる精度の良い観測データがあれば、その地点の天文潮位は高い精度で予測することができます。
出典:気象庁サイト

正解は[2]

第50回気象予報士試験 専門知識
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問15

第50回気象予報士試験 専門知識問15


Bは イ

図Aの高度場を見ると、5700mの等高度線が、カムチャッカ半島を迂回するように大きく北側に湾曲しています。
これは、ほぼこのような形での偏西風の蛇行を意味しています。

この様子から、地上気圧においてもカラフトからカムチャッカ半島付近のオホーツク海は高気圧に傾向になると予想できます。

ここで、図アはオホーツク海が低気圧傾向になっているので、合致しません。
Bは『イ』を選択するのが妥当です。

こんなイメージを頭の中で描いてください。
この図が、CとDにも関連します。

Cは ア

オホーツク海付近に、偏西風の流れから取り残されそうな、いわばブロッキング高気圧のような状態で高気圧が存在すると、高気圧周辺の時計回りの風によって、東北北海道の太平洋側に冷たい風が吹きます。

図アにおいては、北海道と東北の太平洋側が低温傾向であり、オホーツク海高気圧出現時の典型的なパターンです。
したがって、Cは『ア』を選択します。

図イは、太平洋側が高温になっているので、合致しません。

Dは イ

オホーツク海高気圧の影響で、東北地方の太平洋側が低温傾向の状況下では、晴れ間が少なく日照時間が短くなります。

そうすると、必然的にDは『イ』を選択することになります。

正解は[4]

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コメント

  1. kingorion より:

    北上大さん
    試験範囲外の質問をしてしまい。申し訳ございません。
    まずは明後日の試験に向けて頑張りたいと思います。

  2. kingorion より:

    北上大さん、こんにちは。初めてのコメントです。
    第50回専門問9bの「おろし」に関連しての質問です。
    安定層による山越えの現象において『おろし』『山岳波』『地形性巻雲』あると思いますが、
    それぞれ発生条件が一緒のような気がします。
    空気の重さ等の違いで、現象が変わるのでしょうか?

    • 北上大 より:

      kingorionさん、こんにちは。

      この質問は、わたしの守備範囲を超えています。
      地形性巻雲、山岳波、おろし、全てが安定層が山を超えるときに発生するという辺りまでがわたしの守備範囲です。
      大気が不安定なときには、いずれも発生しません。
      それ以上は難しくて分かりません。

      てんコロ.の佐々木さんが、解説記事を書いていますのでご覧ください。
      http://www.ten-corocoro.com/2011/10/16/%E5%B1%B1%E5%B2%B3%E6%B3%A2
      彼女にとっても守備範囲外だったのかもしれません。

      解答にならなくてごめんなさい。
      でも、それほど微細なところをつく問題は出ないので、この程度でも合格できます。