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2020年1月19日 16:50 #13732
うさぎ
ゲスト以下の問題ですが、(c)がなぜ誤りなのかわかりません。
めざてんでの解説では組織化された積乱雲ではパラメタリゼーションは必要ないというように書かれていますが、参考書を読んでもそのような説明を見つけることができず、どなたか解説いただけたら幸いです。
また、参考になるページがもしあれば教えてください。問5
数値予報の精度の向上について述べた次の文章の下線部 (a) 〜 (c) の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から一つ選べ。
組織化された積乱雲からもたらされる強い降水の数値予報精度を向上させる には,数値予報モデルの格子間隔を (a) 数 km 以下に小さくするとともに, (b)プリミティブ方程式を用いなければならない。それと同時に,積乱雲の組織化な どの過程を計算するために最も重要な過程として, (c)地表面からの蒸発や積雪の融解を考慮した,下部境界からの熱・水蒸気供給量のパラメタリゼーション を組み込むことが必要になる。
(答えは(a)正 (b)誤 (c)誤) -
2020年1月19日 18:01 #13733
北上大
キーマスターうさぎさん
同じ問題について、過去に掲示板で議論がありました。
その時の古久根さんの解答を引用します。
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パラメタリゼーションには,
・積雲対流パラメタリゼーション
(積雲による鉛直方向の運動量・熱・水蒸気の輸送を考える),
・雲物理
(雲の発達・衰弱や相変化に伴う熱のやり取りなどを考える),
・放射
(雲は放射に影響を与えるなど),
・地表面
(地表面・土壌と大気との間の運動量・熱・水蒸気のやり取り),
・境界層
(大気境界層での乱流などによる運動量・熱・水蒸気のやり取り),
・雲
(格子間隔よりも小さな雲・部分雲を考慮)などがあります.この中で積乱雲を考えたときに大切なパラメタリゼーションはどれでしょうか?
積乱雲では,鉛直シアの存在と,積乱雲内部の相変化がとても大切になってきます.
なので,パラメタリゼーションでは積雲対流パラメタリゼーションに加え,雲物理や境界層も取り入れる必要が出てきます.一方,問題(c)の文では,地表面に関するパラメタリゼーションが大切だと述べていますが,地表面のパラメタリゼーションで勘違いしてはいけないのは,あくまで陸上が基本ということです.
具体的には,生えている植物,積雪状況,土壌水分量などを考えます.
海面も取り入れますが,主に海面水温です.
では,これらの効果は積乱雲発達や降水予想に重要な過程でしょうか?
積雲対流や雲物理や境界層に関するパラメタリゼーションと比べたら小さいと考えられます.以上から,問題文としては誤りの文ということになります.
(c)の文の前に「最も重要な過程として」とあるから誤りになるわけです.
取り入れていないわけではありません.
実際には全球,MSMなどモデルによって取り入れるパラメタリゼーションや取り入れ方に違いがあります.
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2020年1月19日 20:47 #13738
うさぎ
ゲスト早速の回答をありがとうございます。
最も重要な過程として という一言があるため誤りということで理解できました。
掲示板内検索で見つけきれずに既出の質問だったようで申し訳ありません。
北上さま、古久根さま、ありがとうございます。
また質問させていただくかもしれませんがどうぞよろしくお願い致します。
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